↑快足を生かし来季の二塁起用が浮上した重信
巨人の高橋由伸監督(41)が、重信慎之介外野手(23)を二塁で起用する構想を持っていることが14日、分かった。今季はクルーズが正二塁手を務めたが、故障などもあり出場は81試合止まり。今季も計9人が先発出場するなど、長く懸案のポジションとなっている。重信は13日に引退を表明した鈴木尚広外野手(38)に匹敵する俊足を誇るだけに、出場機会が増加すれば攻撃の選択肢も一気に増える。来季のV奪回を目指す指揮官が、改革に乗り出した。
由伸監督の視線は、早々と2017年へと向いていた。就任1年目はレギュラーシーズン2位でクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ敗退。過渡期のチームを託され、懸命に頂点を目指したが届かなかった。CS敗退後に「来年春に向けて今から始まっている」と話した指揮官は、早くもV奪回への“改革第1弾”を温めていた。
快足ルーキーの重信をセカンドに挑戦させる。今季はクルーズが正二塁手を担ったが、故障などで4度、出場選手登録を抹消された。出場81試合、打率2割5分2厘と「不動」と言える成績は残せず、二塁では実に9選手がスタメン出場した。重信の参戦によって、長きにわたって懸案とされてきたポジションの競争が活性化すれば、チーム力の向上が見込める。
重信は1年目の今季、キャンプでシュアな打撃と50メートル5秒7の俊足を披露したが、出場25試合、打率1割9分に終わった。1軍で5盗塁、イースタン・リーグでは2位の36盗塁をマークしたように、スピードは球界屈指。13日に引退を表明した鈴木に勝るとも劣らない俊足を生かすため、「打ち上げずに足を生かすことが大事」と打撃技術アップをテーマに掲げている。
外野だけでなく二塁をこなして出場機会を増やせば、チームへのメリットは計り知れない。今季、巨人の盗塁数(62)はリーグ4位。“尚広級”のスピードは、機動力不足の課題解消につながる。また、今季は先発20試合のうち19試合が2番。11人がスタメン出場するなど固定できなかった2番の有力候補にも浮上する。起用法に幅が広がるだけでなく、俊足と小技を駆使した多彩な攻めが可能で、攻撃のバリエーションが一気に広がり、リーグ4位のチーム519得点のアップも狙える。
早実2年時は三塁で甲子園出場。早大では1学年上に中村奨吾(ロッテ)がいたため、出場機会を求めて2年時に外野に転向したが、1年時は二塁と三塁を守っていた。元々は内野手とあって、スムーズな適応が期待される。
現在は右膝痛でリハビリ中だが、経過は良好。11月の秋季キャンプから本格的にセカンドに挑戦する可能性が高い。由伸監督は、固定観念にとらわれず、あらゆる可能性を探りながらチームづくりを進めていく。
◆巨人の主な新ポジション挑戦 75年オフ、張本勲の入団により、高田繁が外野手から三塁手に転向。両方でダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデン・グラブ賞)を受賞したが、外野手→内野手の順で受賞したのは初めて。似たケースとしては、10年の秋季キャンプで原監督の発案で亀井が三塁に挑戦。翌11年は内、外野で計111試合に出場した。内野手から外野手に転向した例としては、入団以来、主に二塁を守っていた鈴木が5年目の01年から転向。阿部は持病の首痛の影響もあり昨年、捕手から一塁手に転向した。その他には内野の守備職人、寺内が第3捕手として捕手の練習を行い、早大から投手として入団した織田(現・球団広報)も一時、捕手に挑戦した。
巨人の高橋由伸監督(41)が、重信慎之介外野手(23)を二塁で起用する構想を持っていることが14日、分かった。今季はクルーズが正二塁手を務めたが、故障などもあり出場は81試合止まり。今季も計9人が先発出場するなど、長く懸案のポジションとなっている。重信は13日に引退を表明した鈴木尚広外野手(38)に匹敵する俊足を誇るだけに、出場機会が増加すれば攻撃の選択肢も一気に増える。来季のV奪回を目指す指揮官が、改革に乗り出した。
由伸監督の視線は、早々と2017年へと向いていた。就任1年目はレギュラーシーズン2位でクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ敗退。過渡期のチームを託され、懸命に頂点を目指したが届かなかった。CS敗退後に「来年春に向けて今から始まっている」と話した指揮官は、早くもV奪回への“改革第1弾”を温めていた。
快足ルーキーの重信をセカンドに挑戦させる。今季はクルーズが正二塁手を担ったが、故障などで4度、出場選手登録を抹消された。出場81試合、打率2割5分2厘と「不動」と言える成績は残せず、二塁では実に9選手がスタメン出場した。重信の参戦によって、長きにわたって懸案とされてきたポジションの競争が活性化すれば、チーム力の向上が見込める。
重信は1年目の今季、キャンプでシュアな打撃と50メートル5秒7の俊足を披露したが、出場25試合、打率1割9分に終わった。1軍で5盗塁、イースタン・リーグでは2位の36盗塁をマークしたように、スピードは球界屈指。13日に引退を表明した鈴木に勝るとも劣らない俊足を生かすため、「打ち上げずに足を生かすことが大事」と打撃技術アップをテーマに掲げている。
外野だけでなく二塁をこなして出場機会を増やせば、チームへのメリットは計り知れない。今季、巨人の盗塁数(62)はリーグ4位。“尚広級”のスピードは、機動力不足の課題解消につながる。また、今季は先発20試合のうち19試合が2番。11人がスタメン出場するなど固定できなかった2番の有力候補にも浮上する。起用法に幅が広がるだけでなく、俊足と小技を駆使した多彩な攻めが可能で、攻撃のバリエーションが一気に広がり、リーグ4位のチーム519得点のアップも狙える。
早実2年時は三塁で甲子園出場。早大では1学年上に中村奨吾(ロッテ)がいたため、出場機会を求めて2年時に外野に転向したが、1年時は二塁と三塁を守っていた。元々は内野手とあって、スムーズな適応が期待される。
現在は右膝痛でリハビリ中だが、経過は良好。11月の秋季キャンプから本格的にセカンドに挑戦する可能性が高い。由伸監督は、固定観念にとらわれず、あらゆる可能性を探りながらチームづくりを進めていく。
◆巨人の主な新ポジション挑戦 75年オフ、張本勲の入団により、高田繁が外野手から三塁手に転向。両方でダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデン・グラブ賞)を受賞したが、外野手→内野手の順で受賞したのは初めて。似たケースとしては、10年の秋季キャンプで原監督の発案で亀井が三塁に挑戦。翌11年は内、外野で計111試合に出場した。内野手から外野手に転向した例としては、入団以来、主に二塁を守っていた鈴木が5年目の01年から転向。阿部は持病の首痛の影響もあり昨年、捕手から一塁手に転向した。その他には内野の守備職人、寺内が第3捕手として捕手の練習を行い、早大から投手として入団した織田(現・球団広報)も一時、捕手に挑戦した。