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【オリックス】「自由枠で獲ってくれた球団への恩は忘れない」…100勝金子独占手記

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↑仰木監督と笑顔で記念写真に収まる金子[04年12月]

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↑通算100勝目を挙げ花束を手にファンの声援に応える金子

◆オリックス6―4ロッテ(20日・京セラドーム大阪)

 5月20日のロッテ戦で通算100勝を達成したオリックス・金子千尋投手(32)がスポーツ報知に独占手記を寄せた。去就問題に揺れた2014年オフについて本音を明かし、自由獲得枠で入団した球団への感謝、歴代監督への思いなどを語り尽くした。

 リリーフで挙げた06年のプロ初勝利。楽天の岩隈さんと投げ合って、1―0で勝った2010年の開幕戦。そして、100勝目。印象に残る1勝はあっても一番というものはない。自信をつかんだと思ったこともない。つかんだつもりでいたのに、それが崩れていく経験をしているから。

 僕でいいのかな…。そんな気持ちでプロに入った。社会人時代は、ほとんど投げられなかったから。肩か肘、常にどちらかをけがしていた。担当スカウトだった熊野さん(現阪神)らが試合を見に来てくれても、僕は裏方として仕事をしている。バックネット裏で映像を撮影したり。情けなさでいっぱいだった。だからこそ、自由枠で獲ってくれた球団への恩は忘れない。

 1年目は1試合も投げられなかった。仰木監督には計算外だったはず。力になりたかった。仰木監督が亡くなられた今、それはかなえられないのだけど…。振り返れば、コリンズ監督、岡田監督、森脇監督と、3人の監督がシーズン途中で休養してしまった。すべて僕が離脱したシーズンに起きたこと。今でも、その責任を感じている。

 すべての人に出会っていなければ今の僕はない。イチローさんとは、宮古島で対戦させてもらった。毎年1月。神戸で自主トレをされているイチローさんへのあいさつは決めている。「オリックスの金子です。今年もよろしくお願いします」と。数年前に「知ってるよ」と笑顔で言われた。気にしてくれているんだ―。素直にうれしかった。

 野茂さんには、臨時コーチとして来られた秋季キャンプでシュートの握りを聞いた。ずっと右打者のインコースに投げるのが苦手で、変化の大きめなシュートを覚えたかった。驚いたのが「プレートの位置を一塁側に変えたら」というアドバイス。衝撃的だった。右投手は三塁寄りから投げるものとばかり思っていたから。投げてみると、まあ投げづらい。なんだ、この景色…って。でも、シュートは投げやすかった。プレートの位置を少し変えるだけで、変化したように見えた。打者目線で投球を考えるきっかけも与えてくれた一人だ。

my message
金子千尋、若い頃だね。
もっと活躍すると思いますのでガンガン頑張ってくれ。
金子千尋は私の地元、新潟出身なので新潟の誇りですね。
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