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【巨人】菅野の“ピストルストレート”に門下生・田中大が仰天

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右腕をムチのようにしならせて、キレのあるボールを投げ込む菅野(カメラ・中島 傑)

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菅野とキャッチボールをする田中大

 【ホノルル18日=ペン・尾形圭亮、カメラ・中島傑】巨人の菅野智之投手(28)が、驚がくのデモンストレーションで後輩たちに手本を示した。今回のハワイ自主トレは、来季の台頭が期待される5人の若手投手を特訓中。トレーニング方法やフォーム修正のヒントなどを与えてきたが、この日はキャッチボールの実演で“ピストルストレート”を披露。電撃訪問で練習を視察した阿部をもうならせた。

 サイレンサーつきの銃が、音もなく火を噴いたかのようだった。ゆったりとした投球モーションから鋭く放たれた菅野のボールは、次の瞬間には40メートルほど先のグラブを鳴らしていた。畠が、宮国が、ゴクリと喉を動かす。ボールを受けた田中大は、目を見開いた。

 「まるでピストルで撃たれているような感じでした。(球が)手を離れてから、『グン』と加速して伸びてくるというか…。こんなキャッチボールは今まで受けたことがないです」

 重力も空気抵抗もお構いなし。生身の人間が投げたとは到底思えないような軌道を、キャッチボール相手の田中大は弾丸に例えて表現した。このハワイ自主トレでは、投球に必要な筋肉やその鍛え方、効率よくパワーを出力するためのフォームなど、さまざまなヒントを後輩たちに与えてきたが、それらが凝縮されたような実演。エースは、「大事なのは(球の)回転数だけじゃないし、ホップ率とかいろいろありますが、リリースの瞬間の最後の押し込みというのは意識してやっています」と解説した。

 この日の練習には、名球会のためハワイ滞在中の阿部が激励と視察に訪れたが、元球界NO1捕手もうなった。「智之の球は回転がすごいから突然『ピュッ』と来るイメージ。分かっていても、打つのは難しいんじゃないかな」。また、キャッチボールだけでなく、走り込みや体幹トレーニング中にもテキパキと指示を飛ばす姿に、「すごく熱のこもった練習をしていて、来季にかける意気込みを感じたし、智之がストイックだから、周りも引っ張られる。俺もしっかり援護できるように頑張らないといけない」と刺激を受けた様子だった。

 今季は沢村賞、最多勝、最優秀防御率などを獲得し、名実ともに限りなく頂点に近づいたはずだが、菅野は首を横に振った。「球の伸びも、キレも、スピードも、もっと上げていきたい。自分に伸びしろを感じなくなったら、そこでおしまいだと思います。今は、ここから自分がどうなっていくのか楽しみです」。穏やかな口調から発せられる魂のこもった言葉にも、すごみがあふれていた。

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