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【巨人】坂本、WBCへハイペース調整…2週間早くフルスイング解禁

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↑グアムでの合同自主トレ、ロングティーで鋭く振り抜き、打球を見つめる坂本

 【グアム10日=尾形圭亮】巨人の坂本勇人内野手(28)が、第2クール初日にして早くもフルスイングを解禁した。ロングティーでは45スイングで12本のサク越えをかっ飛ばし、最高飛距離はおよそ110メートル。「思い切り、力を入れて振りました。100%でやりました」。キャッチボールでもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)球を使い始めるなど、侍モードでさらにペースアップした。

 左足を大きく上げてタメを作ると、そこから一気に力を解放した。のけ反るような豪快なフォロースルーとともに、汗が飛び散る。坂本のバットにはじかれた打球は、フェンスを軽々と越えた。「思い切り、力を入れて振りました。100%でやりました。力強く振ることがテーマ」

 この日から第2クールに入ったが、ロングティーで早くもフルスイングを解禁した。本塁付近ではなく、三塁ベンチ前付近から打ち、45スイング中、98メートルと広い右翼フェンスを打球が12度越えた。打席から打てばアーチはすべて中堅方向で、中盤には飛距離110メートル弾も披露。入団時から引っ張る打球を得意としたが、昨年は168安打中、右方向への当たりが44。15年は27安打(計129安打中)で、広角に打てる技術が上がり、首位打者に輝いた。基本でもある中堅に打ち続けられたのは、自主トレが順調に進んでいる証しだ。

 WBCをにらみ、初日から5時間の猛練習で追い込むなどハイペース調整で進めてきたが、「気温も高いから、その分、力を入れて動くことができる」とさらにギアを上げた。いったんフルパワーで振り、そこから徐々にフォームを洗練させていく流れは、例年より2週間以上早い。昨年の2クール目初日は、ティー打撃で実松にバットの軌道確認をお願いする程度だった。

 守備面でも、ついにWBC球を使い始め侍モードに突入だ。「指の掛かり方が違うから、しっかり慣れておかないといけない」。日本の公式球と比べて滑りやすいとされ、過去の大会では投手だけでなく野手陣も対応に苦戦。キャッチボールでは、縫い目や変化まで入念にチェックした。

 侍ジャパンは12月にメンバーが先行発表され、坂本も18人の中に名を連ねた。だからこそ、覚悟も決まった。「日本代表に選ばれて、日の丸を背負って試合することができるのは誇り」。早くも見せたフルスイングは、世界一への所信表明のようだった。

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