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【巨人】09年新人王”元祖育成の星”松本の現在地

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↑ノックを受ける松本

 巨人の松本哲也外野手(32)が11日、G球場で自主トレを行い、今季にかける思いを口にした。球団で初めて育成選手から支配下登録を勝ち取り、09年に新人王に輝いた「育成の星」はプロ11年目を迎えた。大補強で巨大戦力となったチームでどう生き残りを目指すのか。オフの練習に決意が表れていた。

 この時期、温暖な海外や国内の遠隔地で自主トレを行っている選手が多い。さらにこの日は新人合同自主トレが休日でG球場は閑散としていた。そんな中、松本は一人で黙々と体を動かした。テーマは「キレを出すこと」。短距離ダッシュや瞬発力を強化するウェートトレーニングに重点を置いているという。

 最大の強化ポイントは打撃力の強化だ。この日は室内練習場でマシンを相手に約200球、打ち込んだ。よく見ると、打撃フォームがシーズン中と違う。バットを目いっぱい長く持ち、胸の前でゆらゆら揺らして構えていた。「遠心力を使って打つためですね。しっかりヘッドを使って打つ練習です」。徹底的に低くて鋭いライナーを連発した。

 松本は06年育成ドラフト3巡目で巨人に入団。1年目の07年春季キャンプ中に猛アピールし、同2月に支配下選手契約を結び、背番号は「105」から「47」に昇格した。背番号が「64」となった08年にプロ初出場して3試合に出場。09年に129試合で打率2割9分3厘、16盗塁、27犠打で大ブレイクし、新人王とゴールデングラブ賞を獲得した。

 翌10年は背番号「31」に昇格。開幕からレギュラーとして1か月で打率4割2分1厘をマークしながら、左太もも裏筋膜炎で2か月間の戦線離脱。復帰後も好調を取り戻せず、最終的に94試合で打率2割8分7厘に終わった。故障を恐れないダイビングキャッチ、スーパープレーで何度もチームを救ってきたが、11年以降、100試合以上の出場はない。昨年も52試合で打率1割7分4厘に終わった。

 今オフ、球団は日本ハムから陽岱鋼を獲得。外野争いは厳しさを増した。松本が狙うのはもちろん、レギュラーだ。「遠くにいくのもいいけど、ここは設備が整っていますからね」とG球場での孤独トレを選んだ。集団で練習するより、一人でじっくり自分と向き合い、有意義な時間にすることが狙いだという。

 「若くないのでガンガンやるだけじゃなく、ケガをしないように。今年は11年目。10年やってきたものを無駄にせず、1軍の優勝に貢献できるようにしないといけない」

 今季、巨人には新たに8選手が育成ドラフトで指名されて入団した。3軍も創設して「育成の巨人」を目指す中、元祖育成の星である松本が、危機感を胸に勝負のシーズンに挑む。

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