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【巨人】岡本3年目「幸村になる」チームの大型補強も「打てば道はひらける」

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↑3年目のシーズンに向け契約を更改し、会見に臨む岡本

 巨人・岡本和真内野手(20)が26日、来季のテーマを「真田幸村」に設定した。プロ1年目は「ジョニー・デップ」、2年目の今季は「反町隆史」を名乗ってきたが、飛躍を目指す17年シーズンは、“日本一(ひのもといち)の兵(つわもの)”と称された武将になりきる。「結果を出せばどうにかなる。打てば道はひらける」。大型補強によってレギュラー奪取への道は険しくなったが、だからこそ、幸村のごとく勇猛果敢に挑む。

 精悍(せいかん)な顔つきだった。来季のテーマについて、岡本は即答した。

 「真田幸村ですね。武士のような心で頑張りたい」

 真田幸村といえば、大坂の陣で大活躍した戦国時代の武将。無勢ながら徳川本陣まで攻め込み、家康を追いつめた奮闘ぶりは、“日本一の兵”と呼ばれた。今年の大河ドラマ「真田丸」はその生涯を描き、多くの視聴者の心をつかんだ。岡本はプロ1年目に「奈良から来たジョニー・デップ」、今季CS直前に1軍合流した際には「宮崎から帰ってきた反町隆史」を名乗ったが、17年は伝説の武将になりきる。

 チームの大型補強によって、レギュラーへの道はこれまで以上に険しくなった。高橋監督は、本来の三塁と一塁に左翼を加えた「3ポジション」でチャンスを与えると明言していたが、内野では阿部、村田のほか、元楽天のマギーが加入。陽岱鋼の入団によって、外野も例年以上の激戦区だ。

 「基本的には三塁でいきたい気持ちはありますが、1軍で試合に出られればいい。打てば道はひらけると思います」

 強力布陣に割って入るからこそ、果敢に大軍に立ち向かっていった幸村を目指すことにした。

 異国での武者修行も、闘志を奮い立たせるきっかけになった。10月末からプエルトリコに渡り、約2か月間、ウィンターリーグに参戦。34試合で打率2割5分7厘、0本塁打、8打点という結果だったが、現役メジャーリーガーもいる環境は刺激にあふれ、チームメートの言葉も心を動かした。

 「衝撃を受けたのは、『野球はただでさえ難しいのに、自分でさらに難しくしてどうするんだ?』と言われたこと。自分の中にはない考え方だったので、幅が広がりました」

 シンプルにプレーすることが原点と気づかされた。今季1軍では3試合、打率1割。調子の波が大きかったことを反省点に挙げる。

 「(練習や調整方法を)一度ぶち壊して、つくり直していきたい」

 この日の契約更改では200万円減の年俸1200万円でサイン。高卒3年目の来季は、この先を占う年になる。DeNA・筒香、ヤクルト・山田、日本ハム・中田らは3年目に出場100試合をクリアし、日本球界の中心選手へと上り詰めていった。

 「自分が頑張って結果を出せば、どうにかなる。少ないチャンスを生かせるようにしたい」

 劣勢だろうが、はね返す自信はある。(尾形 圭亮)

 ◆真田幸村とは 戦国時代の武将。「幸村」の名が有名だが、本名は「信繁(のぶしげ)」。1567年(諸説あり)に信州の小さな領主だった真田家に生まれ、若き日に上杉景勝、豊臣秀吉の人質として暮らした。関ケ原の戦いでは、西軍につき、高野山に幽閉。1614年の大坂冬の陣では、大坂城の一角に「真田丸」と呼ばれる砦(とりで)を造り、劣勢の中、徳川家康軍を相手に果敢に戦った。1615年の大坂夏の陣では、家康軍を追いつめるも最後は討ち死にした。今年のNHK大河ドラマでは、幸村の生涯を描いた「真田丸」が放送され、俳優の堺雅人(43)が主演を務めた。

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