↑仮契約を終え、ホテルの中庭でジャンピングスローを披露する吉川尚
↑目標を「開幕一軍」と記した吉川尚
巨人のドラフト1位・吉川尚輝内野手(21)=中京学院大=が14日、日本ハム・大谷らプラチナ世代の一員として2021年のWBCで主軸として活躍することを誓った。名古屋市内のホテルで、契約金1億円プラス出来高5000万円と年俸1500万円の最高額で仮契約を結んだ。背番号も「0」に決まった金の卵は「いつかはJAPANのユニホームを着たい」と宣言。新人王を目指し、盗塁王、首位打者を獲得して文句なしでの代表入りを目標に掲げた。
仮契約が終わったばかりだが、吉川尚の目指す夢はさらに壮大だった。「同世代ではすごい選手がたくさんいる。その中に入れるような活躍をしたい」。2021年の侍ジャパンへ、主軸としての仲間入りを熱望した。
テレビの向こう側の同級生に度肝を抜かれた。プラチナ世代の主役、日本ハム・大谷は、13日の侍強化試合対オランダ戦で、東京Dの天井裏に消える、推定170メートルの認定二塁打を放った。12日のオランダ戦では右翼席に特大弾。「本当に同級生なんですよね…」と戸惑いを見せるも、「早く追い付いて一緒のユニホームを着れたらいいな」と目を輝かせた。
今年は6月の全日本大学野球選手権で中京学院大の初出場初優勝に貢献。7月には日米大学野球選手権の代表に選出され、日の丸を背負い「もう一回しびれた緊迫した試合をしたい」と代表の重圧が病みつきになった。
5年後の夢舞台に立つには実績を残すことが必須だ。まずは、来年、巨人では10年の長野以来の新人王を目指す。「新人王もそうだけど、盗塁王、首位打者。いろいろなタイトルを取れる選手になりたい」と取れるものは遠慮せず奪う覚悟だ。
巨人は今季、クルーズがけがで長期離脱するなど二塁手を固定できなかった。「戦力になるならどこでもやれる選手に」と意気込む吉川尚に高橋監督は山下スカウト部長を通じて「来春のキャンプではベストコンディションで入り、1軍に定着して1年目から活躍することを期待しております」と言葉を送った。
活躍に必要な下地作りにも着手。ドラフト指名後は、厳しい練習に耐えられるため毎日野球部グラウンド周囲の田んぼ道、坂道を30~40分ランニング。その後、塁間10本やポール間10本を走り込む。「体力がないから」と笑うが「本数も距離も増えた。一から体を作らなきゃいけない」と真剣な表情に変わった。
同大学がある岐阜県には、シドニー五輪女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんが、学生時代にトレーニングで走っていた「高橋尚子ロード」と呼ばれる道が存在する。由伸監督も7月26日の広島戦(岐阜)が雨天中止になった際にランニング。吉川は「機会があれば走ってみたい」と栄光のロードを走り、トッププレーヤーの後を追う。
憧れは日本代表の“先輩”でもある楽天・松井稼と広島・菊池だ。菊池は同大学の先輩で、サインを部屋に飾るほど。「日本を背負うことはすごいプレッシャーだけどそこを目標にプロはやってる。いつかはJAPANのユニホームを着たい」。新人で球団初の0番を身につけ、まずは東京Dで暴れる。(玉寄 穂波)
◆吉川尚の同世代 13日まで行われた侍ジャパンの強化試合には同学年で3人が選出された。“出世頭”は二刀流男、日本ハム・大谷。今季は10勝&22本塁打の偉業を達成し、すでに侍ジャパンでは投打で中心選手となった。阪神・藤浪は昨年まで3年連続2ケタ勝利を挙げチームのエース格。広島・鈴木は「神ってる」勝負強さでチームを25年ぶりのリーグ制覇に導いた。さらに今秋ドラフトで5球団が競合し、ソフトバンクが交渉権を獲得した創価大・田中もスケールの大きさが際立つ。ロッテのドラフト1位、桜美林大・佐々木もこの日、明治神宮大会準々決勝・環太平洋大戦で、8回途中まで無安打投球&豪快弾の活躍を見せた。
◆吉川 尚輝(よしかわ・なおき)1995年2月8日、岐阜・羽島市生まれ。21歳。小1時にスポーツ少年団で野球を始め、中学進学後は父・好(このむ)さんが監督する羽島フジボーイズに所属。中京高では1年夏からレギュラーになったが、3年夏の県4強が最高で、卒業後は中京学院大に進学し、4年春には日本一に輝く。177センチ、79キロ。右投左打。家族は両親と兄2人。
↑目標を「開幕一軍」と記した吉川尚
巨人のドラフト1位・吉川尚輝内野手(21)=中京学院大=が14日、日本ハム・大谷らプラチナ世代の一員として2021年のWBCで主軸として活躍することを誓った。名古屋市内のホテルで、契約金1億円プラス出来高5000万円と年俸1500万円の最高額で仮契約を結んだ。背番号も「0」に決まった金の卵は「いつかはJAPANのユニホームを着たい」と宣言。新人王を目指し、盗塁王、首位打者を獲得して文句なしでの代表入りを目標に掲げた。
仮契約が終わったばかりだが、吉川尚の目指す夢はさらに壮大だった。「同世代ではすごい選手がたくさんいる。その中に入れるような活躍をしたい」。2021年の侍ジャパンへ、主軸としての仲間入りを熱望した。
テレビの向こう側の同級生に度肝を抜かれた。プラチナ世代の主役、日本ハム・大谷は、13日の侍強化試合対オランダ戦で、東京Dの天井裏に消える、推定170メートルの認定二塁打を放った。12日のオランダ戦では右翼席に特大弾。「本当に同級生なんですよね…」と戸惑いを見せるも、「早く追い付いて一緒のユニホームを着れたらいいな」と目を輝かせた。
今年は6月の全日本大学野球選手権で中京学院大の初出場初優勝に貢献。7月には日米大学野球選手権の代表に選出され、日の丸を背負い「もう一回しびれた緊迫した試合をしたい」と代表の重圧が病みつきになった。
5年後の夢舞台に立つには実績を残すことが必須だ。まずは、来年、巨人では10年の長野以来の新人王を目指す。「新人王もそうだけど、盗塁王、首位打者。いろいろなタイトルを取れる選手になりたい」と取れるものは遠慮せず奪う覚悟だ。
巨人は今季、クルーズがけがで長期離脱するなど二塁手を固定できなかった。「戦力になるならどこでもやれる選手に」と意気込む吉川尚に高橋監督は山下スカウト部長を通じて「来春のキャンプではベストコンディションで入り、1軍に定着して1年目から活躍することを期待しております」と言葉を送った。
活躍に必要な下地作りにも着手。ドラフト指名後は、厳しい練習に耐えられるため毎日野球部グラウンド周囲の田んぼ道、坂道を30~40分ランニング。その後、塁間10本やポール間10本を走り込む。「体力がないから」と笑うが「本数も距離も増えた。一から体を作らなきゃいけない」と真剣な表情に変わった。
同大学がある岐阜県には、シドニー五輪女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんが、学生時代にトレーニングで走っていた「高橋尚子ロード」と呼ばれる道が存在する。由伸監督も7月26日の広島戦(岐阜)が雨天中止になった際にランニング。吉川は「機会があれば走ってみたい」と栄光のロードを走り、トッププレーヤーの後を追う。
憧れは日本代表の“先輩”でもある楽天・松井稼と広島・菊池だ。菊池は同大学の先輩で、サインを部屋に飾るほど。「日本を背負うことはすごいプレッシャーだけどそこを目標にプロはやってる。いつかはJAPANのユニホームを着たい」。新人で球団初の0番を身につけ、まずは東京Dで暴れる。(玉寄 穂波)
◆吉川尚の同世代 13日まで行われた侍ジャパンの強化試合には同学年で3人が選出された。“出世頭”は二刀流男、日本ハム・大谷。今季は10勝&22本塁打の偉業を達成し、すでに侍ジャパンでは投打で中心選手となった。阪神・藤浪は昨年まで3年連続2ケタ勝利を挙げチームのエース格。広島・鈴木は「神ってる」勝負強さでチームを25年ぶりのリーグ制覇に導いた。さらに今秋ドラフトで5球団が競合し、ソフトバンクが交渉権を獲得した創価大・田中もスケールの大きさが際立つ。ロッテのドラフト1位、桜美林大・佐々木もこの日、明治神宮大会準々決勝・環太平洋大戦で、8回途中まで無安打投球&豪快弾の活躍を見せた。
◆吉川 尚輝(よしかわ・なおき)1995年2月8日、岐阜・羽島市生まれ。21歳。小1時にスポーツ少年団で野球を始め、中学進学後は父・好(このむ)さんが監督する羽島フジボーイズに所属。中京高では1年夏からレギュラーになったが、3年夏の県4強が最高で、卒業後は中京学院大に進学し、4年春には日本一に輝く。177センチ、79キロ。右投左打。家族は両親と兄2人。