◆広島３―４巨人（３日・マツダスタジアム）
もう一人の“主役”も、しっかりと勝利に貢献した。沢村は、延長１０回から６番手でマウンドに上がると、降りしきる雨をものともせずに腕を振った。今季初のイニングまたぎだったが、２回１安打無失点で１２回の立岡の決勝打を呼び込んだ。既にリーグトップタイの３セーブを挙げているが、さらにハーラートップの３勝目という副産物も転がり込み「勝ててよかった」と喜びをかみしめた。
由伸監督とともに、２８歳の誕生日を迎えた。「僕の誕生日はどうでもいい。チーム、監督が勝てたことがよかった。監督の期待に応えたい気持ちが強い」と執念の２０球で白星を贈り届けた。マシソンが休養日だったこともあり、指揮官は「チーム事情的にイニングを投げてくれて、感謝します」と頭を下げた。
３月３１日のＤｅＮＡ戦、１日の広島戦ではともに１点差の場面で登板したが、２日連続で同点打を浴びていた。３試合ぶりの無失点に「ふがいない気持ちがあった。今日はしっかり仕事ができてよかった」。悔しさをバネに、雪辱を果たした。
オフの間は１年を戦い抜く体力をつくるため、ウェートトレやランニングで徹底的に体をいじめ抜いてきた。どんな状況でも踏ん張るのが守護神の役目。「監督もいつも言っている通り、負けていい試合はない」。頼もしい姿を見せてくれた。