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【巨人】由伸監督、痛恨8差!3本柱で広島3タテしかない

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↑延長戦の末に敗れ連勝が止まった高橋監督は、ベンチで浮かない表情を見せる

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↑延長10回2死一、二塁、北條に勝ち越しの2点二塁打を許した山口(右から上本、中谷)

 ◆巨人1―4阪神=延長10回=(21日・東京ドーム)

 巨人が阪神に痛恨の逆転負けを喫した。広島が勝ったため、ゲーム差は8に広がった。7回に小林誠の3号ソロで均衡を破ったが、8回に上本の1号ソロで追いつかれ、延長10回に山口が3点を失った。広島との直接対決3連戦(23~25日・東京D)に先発3本柱を回すため、45日ぶりに先発起用した高木が8回1失点と好投したが、打線が沈黙し連勝は3で止まった。

 勝負手は実ったが、突きつけられた現実は痛恨だった。後半戦初めて先発起用した高木が8回1失点と力投したが、打線が攻めあぐねた。由伸監督は「なかなか思うようにいきませんでしたね」と無念さをにじませた。先発の岩貞に手を焼き、救援陣からも決定打が出ず、連勝は3でストップ。首位を追う巨人にとって、重い1敗となった。

 最後は山口が崩れた。同点の延長10回。2死一、二塁から北條に決勝2点二塁打を許すなど3失点。11年目で自己ワーストの6敗目となった鉄腕は、1死からの四球が痛かったか―と問われ、「そうですね…」と言葉を絞り出した。8月は5戦無失点だっただけに、指揮官は「打たれる時もある」と責めなかった。

 由伸監督の狙いは的中しかけていた。ローテ通りならマイコラスのこの日、中継ぎ登板が続いていた高木を45日ぶりに先発起用。今季4勝中2勝を阪神から挙げている右腕を挟むことによって、23日からの広島3連戦に14連勝中のマイコラス、エース・菅野、現在9勝でチーム勝ち頭の田口の3本柱投入を可能にした。逆転優勝の望みをつなぐための一手。高木は8回1失点と期待に応えた。

 打線の沈黙が誤算だった。5月27日(東京D)にプロ初完封を献上した左腕・岩貞に苦戦。小林誠のソロで1点を奪うのがやっとだった。「腕の振りが良く、直球とチェンジアップの見極めができなかった」と内田打撃コーチ。6連戦は4勝2敗と勝ち越したものの、2敗はバルデス(中日)、岩貞と苦手を克服できずに喫した黒星だった。

 継投では、沢村を投入しにくい事情があった。守護神は3連投中だったため、村田ヘッドは「(起用は)最悪の場合だけだった」。8、9回をマシソン―沢村でつなぐ必勝パターンを使えず、高木は続投した8回に同点ソロを浴び、唯一の失点を喫した。9回はマシソンが切り抜けたが、10回に山口が力尽きた。

 23日からは首位・広島との3連戦。ゲーム差は8に広がり、初戦に敗れれば相手にマジック20が点灯するが、3本柱投入で3連勝すれば、かすかな希望はつながる。残り31試合中、直接対決は7試合。勝ち続け、自力でカープを引きずり降ろす以外、頂点に立つ手段はない。

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