イチロー◆マーリンズ４―５カージナルス（２８日・マイアミ）
２点を追った七回１死一塁、代打で登場したマーリンズのイチローは低めの９２マイル（約１４８キロ）を鋭く振り抜いた。球足の速い打球が一塁手の脇を抜け、右翼線に転がる間に悠々と二塁へ。二、三塁と好機をつくる一打でメジャー通算３千安打まで残り２本とした。
打球の勢いがなかなか衰えなかったと指摘された現役最年長野手は「そんなこと言われても困ります」と返しただけ。納得の打球だったのかと振られても「それを言うと自画自賛とかになるから別に。そんなわけでもないし、ヒットならそれでいいですよ」といつも通り冷静。
地元マイアミに戻ってから前日までの６試合で、イチローは代打では安打を放っていなかった。地元での快挙達成を期待するファンをやきもきさせたが、得点につながる価値ある快打で観客席はこの日一番の盛り上がりを見せた。
本拠地１０連戦は残りあと３試合。途中出場がほとんどという難しい状況の中、バットの振りは鈍っていない。