↑ 4回無死一塁、逆転右越え2ラン本塁打を放ちベンチ前で出迎えを受ける長野
◆オープン戦 巨人3―7西武(20日・東京ドーム)
巨人の長野が、臨戦態勢を整えた。西武戦で、オープン戦1号2ランを含む2安打と本領発揮。規定打席には満たないが打率3割4分1厘と一気に調子を上げてきた。25日の対ヤクルト開幕戦(東京D)では6番に入ることが決定的。由伸監督が「(期待するところ?)全て」と託すキーマン。右肘と右膝の手術明けで打率2割5分1厘、15本塁打に終わった昨季の借りを返すべく、万全の状態で「3・25」を迎える。
軽く振ったかに見えたが、打球の勢いは強烈だった。長野のライナーが、右翼席に飛び込んだ。1点を追う4回無死一塁、バンヘッケンの初球、外角フォークを捉え、一時逆転の2ランをたたき込んだ。「ホームラン? なんにもないッスよ」と照れくさそうに振り返ったが、オープン戦自身14試合目でついに飛び出した1号アーチ。逆方向に伸びる長野らしい一撃だった。
リベンジの準備は整った。19日の楽天戦(東京D)では3安打。この日、2ランの後の6回2死の打席では中堅左へ打ち返し、相手守備のわずかな隙をついて一気に二塁へ滑り込んだ。一方、8回2死二塁の右翼守備。右中間への打球にスライディングキャッチを試みた際、照明が目に入ったため左腕に打球をぶつけてこぼした。試合後は「ほら、ボールの縫い目がはっきりついてる。痛いよ~」と泣きマネをして帰っていった。そんな明るさも、自信の裏返しだろう。
下半身の張りで10日から欠場。17日に復帰し、ラストスパートをかけた。オープン戦は41打数14安打の打率3割4分1厘。規定打席に達していないものの、チームでは“トップ”の数字だ。長野をキーマンに挙げてきた高橋監督は「ちょっと足が張って休ませていたけど、しっかり合わせてくれている。(期待するところ?)全てですね。彼には」と求めた。これまで開幕戦は6、7番は阿部、長野の順に並ぶとみられていたが、長野が1つ上がって6番に入ることが決定的となった。坂本、ギャレット、クルーズの中軸が残した得点機で、長野と7番の阿部が走者を一掃する―そんな役割を担う。
右肘と右膝の手術明けだった昨季に比べ、今年は体が万全だが、選手会長も務める今季は、のしかかる重圧も去年の比ではない。宮崎キャンプ2日目。宿舎で目覚めると、全身が鈍痛に覆われていた。「(キャンプインで)ユニホームを着ると、やっぱり知らず知らずのうちに力が入っていたのかもしれませんね」。2年続けて期待を裏切るわけにはいかない。責任感と緊張感に支配されながらも自ら尻を叩いてきた。
21日の西武戦(東京D)が最後のオープン戦。「明日は岸が投げてくると思いますが、(31歳の)同級生なので、しっかり打てるようにしたいです」。本来なら中軸に座るべき存在ではあるが、この男が6番にいるのも、これ以上ない脅威だろう。
◆オープン戦 巨人3―7西武(20日・東京ドーム)
巨人の長野が、臨戦態勢を整えた。西武戦で、オープン戦1号2ランを含む2安打と本領発揮。規定打席には満たないが打率3割4分1厘と一気に調子を上げてきた。25日の対ヤクルト開幕戦(東京D)では6番に入ることが決定的。由伸監督が「(期待するところ?)全て」と託すキーマン。右肘と右膝の手術明けで打率2割5分1厘、15本塁打に終わった昨季の借りを返すべく、万全の状態で「3・25」を迎える。
軽く振ったかに見えたが、打球の勢いは強烈だった。長野のライナーが、右翼席に飛び込んだ。1点を追う4回無死一塁、バンヘッケンの初球、外角フォークを捉え、一時逆転の2ランをたたき込んだ。「ホームラン? なんにもないッスよ」と照れくさそうに振り返ったが、オープン戦自身14試合目でついに飛び出した1号アーチ。逆方向に伸びる長野らしい一撃だった。
リベンジの準備は整った。19日の楽天戦(東京D)では3安打。この日、2ランの後の6回2死の打席では中堅左へ打ち返し、相手守備のわずかな隙をついて一気に二塁へ滑り込んだ。一方、8回2死二塁の右翼守備。右中間への打球にスライディングキャッチを試みた際、照明が目に入ったため左腕に打球をぶつけてこぼした。試合後は「ほら、ボールの縫い目がはっきりついてる。痛いよ~」と泣きマネをして帰っていった。そんな明るさも、自信の裏返しだろう。
下半身の張りで10日から欠場。17日に復帰し、ラストスパートをかけた。オープン戦は41打数14安打の打率3割4分1厘。規定打席に達していないものの、チームでは“トップ”の数字だ。長野をキーマンに挙げてきた高橋監督は「ちょっと足が張って休ませていたけど、しっかり合わせてくれている。(期待するところ?)全てですね。彼には」と求めた。これまで開幕戦は6、7番は阿部、長野の順に並ぶとみられていたが、長野が1つ上がって6番に入ることが決定的となった。坂本、ギャレット、クルーズの中軸が残した得点機で、長野と7番の阿部が走者を一掃する―そんな役割を担う。
右肘と右膝の手術明けだった昨季に比べ、今年は体が万全だが、選手会長も務める今季は、のしかかる重圧も去年の比ではない。宮崎キャンプ2日目。宿舎で目覚めると、全身が鈍痛に覆われていた。「(キャンプインで)ユニホームを着ると、やっぱり知らず知らずのうちに力が入っていたのかもしれませんね」。2年続けて期待を裏切るわけにはいかない。責任感と緊張感に支配されながらも自ら尻を叩いてきた。
21日の西武戦(東京D)が最後のオープン戦。「明日は岸が投げてくると思いますが、(31歳の)同級生なので、しっかり打てるようにしたいです」。本来なら中軸に座るべき存在ではあるが、この男が6番にいるのも、これ以上ない脅威だろう。