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「僕はもうプロ野球選手なので」東大卒業式より練習選んだ日本ハム・宮台の頼もしさ

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24日、2軍戦で公式戦デビューした日本ハム・宮台康平

 世間が卒業シーズンを迎えていた今月23日。日本ハムのドラフト7位・宮台康平投手(22)の姿は、千葉・鎌ケ谷の2軍施設にあった。この日は、母校・東大の卒業式が執り行われていたが、24日に2軍戦でのプロ初登板が控えていたため、グラウンドでの調整を選んだのだという。

 「あした(24日)投げるので、そっち(練習)の方が大事かなと。自分としては寮に入った時点で卒業しているという気分。気持ちのうえで、僕はもうプロ野球選手なので」。

 東大6人目のプロ野球選手となった自覚が垣間見えた。

 さすが東大生というべきなのか、頭の回転の速さやコメント力に驚かされる場面が多い。1月、千葉・鎌ケ谷の「勇翔寮」への入寮時もそうだった。法学部出身らしく「ポケット六法」を持参し、「一応、僕のアイデンティティーなので」。抜群のつかみを見せたかと思えば、その数日後には「(ポケット六法は)全然読まない。あれはただのキャラというか、あれ(入寮時)で役目は終わった」とけろり。自らを客観的に見極めて行動に移すセンスも、地頭の良さと無関係ではないのだろう。

 ユーモアセンスも持ち合わせる。今月23日の練習後、卒業式を欠席した理由について「友達がいないので(待っている時間を)計算したときに、手持ちぶさたになるなというのもあった」とポツリ。謙遜なのか、それとも本音なのか…。真意は定かではないが、控えめな姿に親近感が湧いた。

 迎えたプロ初登板、24日のイースタン・リーグ、DeNA戦(鎌ケ谷)。6回から2番手でマウンドに上がると、最速141キロの直球を軸に1回1安打無失点、2奪三振。好投でデビュー戦を飾っても「(プロの打者と)対戦してみて、自分の立ち位置というか、力関係も分かった。次のブルペンでも、課題をつぶせるようにしたい」。冷静に課題と反省を口にする姿が、頼もしく見えた。

 最難関大学からの入団とあって、周囲の注目、期待は大きい。プロでの活躍にはいくつもの困難が待ち受けているだろうが、宮台なら乗り越えてくれるはず。結果を残したその時、どんなコメントを残してくれるのか―。今から楽しみにしている。(日本ハム担当・小島 和之)

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