下半身のコンディション不良から復活を目指す片岡治大(やすゆき)内野手(34)が31日、現在の心境を激白した。7月4日に実戦復帰したが、翌日から再び3軍でリハビリ生活が続いている。西武時代には4年連続盗塁王となった「スピードスター」。真夏のG球場で懸命にけがと向き合うベテランの今に迫った。
プロ13年目、片岡は開幕を2軍で迎えたが、1軍を目指して調子を上げていた矢先にアクシデントが起きた。4月末の練習中に下半身のコンディション不良を発症。その後、地道なリハビリを続けて7月4日のフューチャーズ対巨人戦(G球場)で4月27日のイースタン・DeNA戦(横須賀)以来、68日ぶりの実戦復帰を果たしたが、翌日から再びリハビリ生活に逆戻りした。
「試合には出られたけど、(患部は)あまり良くならない。この痛みとうまく付き合っていかないといけない、痛みを抱えていても、やらないといけないというのはあるけど難しいなと。その時は痛くなくても、試合が終わった後に痛みが出た。トレーナーと話して『状態が上向きになるまではやめておこう』ということになった」
西武時代から度重なる故障に悩まされてきたが、その度に前を向いてきた。
「これまでがむしゃらにやってきた。その代償が出てきたのかなと。このままじゃ戦力になれないし、自分も思い切りプレーできないのかなと思う」
2008~10年まで3年連続50盗塁を記録するなど4度盗塁王に輝いた韋駄天(いだてん)にとって、下半身の故障は大きな意味合いを持つ。そんな中でも腐らず、現在は軽めのダッシュと、トス打撃、ショートバウンドの捕球など、下半身に負担がかからないメニューを毎日こなしている。
「まず痛みが取れないと力が入らないから、そこに力が入るようになるまでは我慢してやるしかない。戦力になりたいと思っているから前向きにはやるけど、なかなか思うようにいかないから、そのもどかしさと悔しさがある。前を向きたいけどなかなかね…」
心が折れそうな時も、1軍の舞台に戻りたいという気持ちで自らを奮い立たせている。
「1軍の試合とかを見ていると、もう一回ここに立ちたいと思うし、スタンドの映像とかが映ると、そういう(復活したい)思いが出てくる。(けがに)いいと言われるものは全部やってみて、今はそれを繰り返している。まだかかりそう。だから毎日が嫌なんです。進歩しないから。朝起きるのも嫌だし、今日は『おっ、いける』というのがないから余計にきつい。ドクターもトレーナーも『我慢が一番大事』と言ってるから。今は我慢するしかない。大きいけがはこれまでもやってきたけど、今は動かそうと思えば動かせるレベル。やれるけど、やれない。我慢が必要」
先の見えない状況にあっても「もう一度1軍でプレーしたい」という気力は衰えていない。
「今年で巨人に来て4年目だけど、何も貢献していないと思っているし、FAで来たという立場から言うと巨人に貢献して当然だと思う。試合にずっと出ていないといけないというのがあったから。その分、期待を裏切ったというか、巨人のみんなにも申し訳ないと思ってる。まずは1軍どうこうより、野球ができる体を作りたい。あまり時間はないけど、やるしかない」
悔しさを晴らすためにもファイティングポーズは崩さない。理由はただ一つ。
「やっぱりまだ走りたいからね」
◆片岡のプロ野球人生
▽07年「2番・二塁」で開幕スタメン。38盗塁で初の盗塁王のタイトルを獲得。
▽08年 167安打で最多安打のタイトルを獲得。50盗塁で2冠。巨人との日本シリーズでは3勝3敗で迎えた第7戦で1点を追う8回に死球で出塁すると、初球に二盗に成功。三塁に進み、中島の三ゴロでギャンブルスタートから同点ホームを踏み、日本一の「陰のMVP」となった。
▽09年 第2回WBCに出場し、打率3割8厘、1位タイの4盗塁で大会連覇に貢献。レギュラーシーズンでは51盗塁で2年連続盗塁王。
▽10年 自己最多59盗塁で4年連続盗塁王。
▽14年 FAで巨人加入。自身4年ぶりに100試合以上に出場、126試合で打率2割5分2厘、6本塁打、32打点。
▽16年 下半身などの故障を繰り返し、打率2割2分2厘、4打点、4盗塁もプロ12年目で最低の数字に終わる。
プロ13年目、片岡は開幕を2軍で迎えたが、1軍を目指して調子を上げていた矢先にアクシデントが起きた。4月末の練習中に下半身のコンディション不良を発症。その後、地道なリハビリを続けて7月4日のフューチャーズ対巨人戦(G球場)で4月27日のイースタン・DeNA戦(横須賀)以来、68日ぶりの実戦復帰を果たしたが、翌日から再びリハビリ生活に逆戻りした。
「試合には出られたけど、(患部は)あまり良くならない。この痛みとうまく付き合っていかないといけない、痛みを抱えていても、やらないといけないというのはあるけど難しいなと。その時は痛くなくても、試合が終わった後に痛みが出た。トレーナーと話して『状態が上向きになるまではやめておこう』ということになった」
西武時代から度重なる故障に悩まされてきたが、その度に前を向いてきた。
「これまでがむしゃらにやってきた。その代償が出てきたのかなと。このままじゃ戦力になれないし、自分も思い切りプレーできないのかなと思う」
2008~10年まで3年連続50盗塁を記録するなど4度盗塁王に輝いた韋駄天(いだてん)にとって、下半身の故障は大きな意味合いを持つ。そんな中でも腐らず、現在は軽めのダッシュと、トス打撃、ショートバウンドの捕球など、下半身に負担がかからないメニューを毎日こなしている。
「まず痛みが取れないと力が入らないから、そこに力が入るようになるまでは我慢してやるしかない。戦力になりたいと思っているから前向きにはやるけど、なかなか思うようにいかないから、そのもどかしさと悔しさがある。前を向きたいけどなかなかね…」
心が折れそうな時も、1軍の舞台に戻りたいという気持ちで自らを奮い立たせている。
「1軍の試合とかを見ていると、もう一回ここに立ちたいと思うし、スタンドの映像とかが映ると、そういう(復活したい)思いが出てくる。(けがに)いいと言われるものは全部やってみて、今はそれを繰り返している。まだかかりそう。だから毎日が嫌なんです。進歩しないから。朝起きるのも嫌だし、今日は『おっ、いける』というのがないから余計にきつい。ドクターもトレーナーも『我慢が一番大事』と言ってるから。今は我慢するしかない。大きいけがはこれまでもやってきたけど、今は動かそうと思えば動かせるレベル。やれるけど、やれない。我慢が必要」
先の見えない状況にあっても「もう一度1軍でプレーしたい」という気力は衰えていない。
「今年で巨人に来て4年目だけど、何も貢献していないと思っているし、FAで来たという立場から言うと巨人に貢献して当然だと思う。試合にずっと出ていないといけないというのがあったから。その分、期待を裏切ったというか、巨人のみんなにも申し訳ないと思ってる。まずは1軍どうこうより、野球ができる体を作りたい。あまり時間はないけど、やるしかない」
悔しさを晴らすためにもファイティングポーズは崩さない。理由はただ一つ。
「やっぱりまだ走りたいからね」
◆片岡のプロ野球人生
▽07年「2番・二塁」で開幕スタメン。38盗塁で初の盗塁王のタイトルを獲得。
▽08年 167安打で最多安打のタイトルを獲得。50盗塁で2冠。巨人との日本シリーズでは3勝3敗で迎えた第7戦で1点を追う8回に死球で出塁すると、初球に二盗に成功。三塁に進み、中島の三ゴロでギャンブルスタートから同点ホームを踏み、日本一の「陰のMVP」となった。
▽09年 第2回WBCに出場し、打率3割8厘、1位タイの4盗塁で大会連覇に貢献。レギュラーシーズンでは51盗塁で2年連続盗塁王。
▽10年 自己最多59盗塁で4年連続盗塁王。
▽14年 FAで巨人加入。自身4年ぶりに100試合以上に出場、126試合で打率2割5分2厘、6本塁打、32打点。
▽16年 下半身などの故障を繰り返し、打率2割2分2厘、4打点、4盗塁もプロ12年目で最低の数字に終わる。