◆巨人２―１広島（１７日・東京ドーム）
４万４５６９人の大歓声の中から、キャプテンの声だけが耳に届いた。３回無死。熱いゲキに、片岡はフルスイングで応えた。「（坂本）勇人の『強い気持ちで行けぇ！』というのが聞こえたので『よし』と思った」。２人の思いが乗った打球は、左翼席まで届いた。先制のソロアーチに、ベンチに戻ると、チームメートに向けて投げキスまで送る興奮ぶりだった。
昨季１０発を放ったが、１４試合２７打席目でようやく今季初本塁打が飛び出した。巨人移籍後、二塁のレギュラーとして２年連続１１０試合以上に出場してきたが今季はクルーズが加入。開幕からベンチを温める日々が続いた。代打などの途中出場では、９打席で１安打のみ。数字は出ていなかったが、「後から出る難しさも勉強して、プラスに考えて頑張ってる」と前を見続けていた。
チャンスは突然やってきた。坂本が下半身のコンディション不良でスタメン落ちしたため、１３日のヤクルト戦（神宮）から４試合連続で先発出場。１４日からは３試合連続安打で、この日も今季初の猛打賞もマークし、乗ってきた。お立ち台では声高らかに「勇人の代わりに僕が出続けるので、応援よろしくお願いします」と言い切った。
出場機会に恵まれなかったぶん、坂本が試合に出られない悔しさが理解できる。「主将として声でベンチを盛り上げてくれている」。だからこそ、あの打席のあの一瞬、声が届いた。「みんなに支えてもらっている。出られない人の分もプレーに出せてよかった」
被災地への思いもあった。試合前の募金活動では先頭で募金箱を持った坂本の横で、ファンひとりひとりとハイタッチをして感謝の思いを込めた。「僕は野球しかできない。プレーして見せることしかできないのでこれからも元気にやっていきたい」と、遠く離れた地への思いも口にした。
主将の穴を埋める活躍を由伸監督も「リズムを合わせて、守る方も打つ方もきっちりとやってくれていますね」とたたえた。さらなる活躍へ「使ってもらってるし、しっかりやらないといけない」と力を込めた片岡。坂本、クルーズらに負けじと、ベテランが存在感を放った。
my message
ようやく、片岡の活躍が出てきましたね。
クルーズのショートの守備はイマイチですが坂本がダメならしばらくはショートはクルーズだろう。
しばらくは、片岡、クルーズの二遊間コンビでいくんだろうから坂本の状態を見ながら判断するんだろうな。
高橋監督はやっぱり、打者あがりの監督なので投手陣を上手く使えないのがまずいですが徐々に良くなってくるだろうと思っています。
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