↑2000安打を放った荒木に花束を贈る星野仙一楽天球団副会長
◆日本生命セ・パ交流戦 中日―楽天(3日・ナゴヤドーム)
通算2000安打を達成した中日・荒木雅博内野手(39)は、40歳を迎えるシーズンに不退転の決意で臨んでいた。
オープン戦期間中の3月だった。荒木は森脇浩司内野守備走塁コーチ(56)のもとへ歩み寄り、今季から野手の起用や作戦面を任されている事実上のヘッドコーチに強い口調で申し入れた。
「森脇さん。僕にとって、チームの勝利が何より大切なんです。勝つために荒木が要らないと思えば、遠慮なく外してください」
森脇コーチは、その場では明確な返答を避けた。それでも「言葉を聞いたとき、覚悟を決めているなと感じた。当然のように、荒木の力が必要だと強く感じた瞬間だった」と振り返る。そして「プロである以上、二十(はたち)だろうと四十だろうと、土俵に立てば同じ。プロフェッショナルとは何かを自問自答して、覚悟を決められるヤツはすごい」と、一般論ながら自軍の野手最年長選手をたたえた。
チームのため俺を外して若い選手を使え―。その願いが聞き入れられれば、すなわち自らはベンチを温め、2軍に追いやられることになる。その結果「引退」の2文字も当然、眼前に迫ってくる。「月並みな言い方だが、彼にとって2000安打は通過点。まだまだ(主力選手としてのキャリアは)続くと思う」と森脇コーチ。名参謀はこれからも、勝利のために荒木の名をメンバー表に書き込んでいく。
◆日本生命セ・パ交流戦 中日―楽天(3日・ナゴヤドーム)
通算2000安打を達成した中日・荒木雅博内野手(39)は、40歳を迎えるシーズンに不退転の決意で臨んでいた。
オープン戦期間中の3月だった。荒木は森脇浩司内野守備走塁コーチ(56)のもとへ歩み寄り、今季から野手の起用や作戦面を任されている事実上のヘッドコーチに強い口調で申し入れた。
「森脇さん。僕にとって、チームの勝利が何より大切なんです。勝つために荒木が要らないと思えば、遠慮なく外してください」
森脇コーチは、その場では明確な返答を避けた。それでも「言葉を聞いたとき、覚悟を決めているなと感じた。当然のように、荒木の力が必要だと強く感じた瞬間だった」と振り返る。そして「プロである以上、二十(はたち)だろうと四十だろうと、土俵に立てば同じ。プロフェッショナルとは何かを自問自答して、覚悟を決められるヤツはすごい」と、一般論ながら自軍の野手最年長選手をたたえた。
チームのため俺を外して若い選手を使え―。その願いが聞き入れられれば、すなわち自らはベンチを温め、2軍に追いやられることになる。その結果「引退」の2文字も当然、眼前に迫ってくる。「月並みな言い方だが、彼にとって2000安打は通過点。まだまだ(主力選手としてのキャリアは)続くと思う」と森脇コーチ。名参謀はこれからも、勝利のために荒木の名をメンバー表に書き込んでいく。