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もしも「覆面レスラー総選挙」があったら…金曜8時のプロレスコラム

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↑34年ぶりに来日したドリームマシーン

 先週は「プロレス総選挙」(テレビ朝日の特番)をネタにして大反響を頂いたが、その中には「覆面レスラー総選挙をやってほしい」というコメントがあった。確かに、覆面レスラーなら、マスクのデザインを並べるだけでも華やかだろう。

 「プロレス総選挙」のベスト20の中にも、マスクマンはいた。3位の初代タイガーマスクと8位の獣神サンダー・ライガーがそうだ。さらに言えば9位の三沢光晴は2代目タイガーマスクとしての顔を持っていた。この3人は間違いなく上位にランクされ、レジェンド格のザ・デストロイヤー、ミル・マスカラスと得票を競い合うことだろう。

 ほかには、エル・カネック、ドス・カラス、マスクド・スーパースター、ブラック・タイガー、スーパー・ストロング・マシン、ビッグバン・ベイダー、ウルティモ・ドラゴン、ザ・グレート・サスケ…、名前を挙げればどんどん出てくるもんだ。順位付けは反発を呼びそうなので、やめておこう。

 もし、覆面レスラー総選挙があっても、圏外が確実なマスクマンをここで紹介しておきたい。名前を聞いてピンとくる人はかなりのマニア。東京・千代田区のプロレス格闘技ショップ「闘道館」で18日に行われた、ケンドー・ナガサキ(本名・桜田一男、68)のファンイベントで登場したドリーム・マシーンだ。

 この怪覆面は、桜田が正体を隠して、外国人選手扱いとして、1982~83年に全日本プロレスに帰国した時に名乗ったもの。日本ではブルーザー・ブロディらとタッグを組んで、ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田らと対戦したが、「あまりいい思い出はない」と本人が言うとおり、不遇の存在だった。

 80年代初期に米ダラスでチャン・チュンという中国系シンガポール人として、ザ・グレート・カブキとオリエンタルタッグを組んだ時のマスク。それがなぜか、日本ではドリーム・マシーンと名乗らされた。米国では東洋人扱い、日本では欧米人扱い。こんな怪しい男はいない。

 本来の覆面レスラーとは、総選挙のような人気投票で選ばれるような存在ではなく、正体を隠して試合をせざるを得ないという、ある種のいかがわしさが同居している忍びの者だと思う。昭和を思い出させてくれる悲しきドリーム・マシーンに一票を投じたい。

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