↑初めてブルペン入りしたリャオ。ダイナミックなフォームから剛球を投げ込んだ
台湾の巨人がベールを脱いだ。巨人のドラフト7位・廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(23)=台湾・開南大卒=が18日、新人合同自主トレで初めてブルペン入りし、豪快な投球を披露した。視察した尾花投手コーチが「ダイナミック。あんなデカいの見たことがない」と話せば、受けた河原ブルペン捕手も「恐怖を感じた。ズドーンと来る」と驚きを口にした。身長201センチ、体重125キロの台湾出身右腕が新人の枠組みを飛び越え、助っ人級のすごみを見せ始めた。
G球場のブルペンに一際大きな重低音が響き渡った。ズドン―。短パン姿のリャオが右腕を振り下ろすたび、重く、強い直球がミットを突き刺した。捕手を立たせて12球、中腰にさせて10球、そして早くも座らせての本格的な投球で7球。「腕の振りを確かめるのと、低めの制球を意識して投げました」。規格外のルーキーは「6割の力」と振り返るが、無限の可能性が秘められた29球だった。証人となったスタッフからは、称賛の声が相次いだ。
尾花投手コーチ「ダイナミック。角度がある。あんなデカいの見たことがない。(誰タイプ?)比べようがない」
河原ブルペン捕手「恐怖を感じた。ズドーンと来る。指にかかった球は角度があったし、重かった。今まで受けたことがない重さでした」
新人合同自主トレでの投球練習は初めて。昨年12月下旬、現地での台湾代表練習以来、約1か月ぶりのブルペン入りだった。いてつくような寒さにもかかわらず、推定140キロ以上の剛球を連発。ルーキーは「いい感じです」と笑った。
自身の武器である長身を、最大限に生かす投球を心がけている。14、15年には米パイレーツのルーキーリーグに在籍したが、そこでは投球の角度にこだわった。2メートルを大きく上回るリリースポイントから放たれるボールは、打者が見上げる形になり、おのずと打ちにくくなると学んだ。米国のパワーヒッターを封じるために、可能な限り高い位置でボールを離し、捕手にめがけてたたき込む意識を徹底してきた。この日もリリースの瞬間に力を込めて、低めへと丁寧に投球した。
チーム内に衝撃を与えた初ブルペンだが、本人は本気モードからはほど遠く、まだ準備段階だと語る。「米国ではキャンプが始まったら、すぐに試合でしたし、今はキャンプでブルペンに入るための調整です」と涼しげに言い切った。
アマ台湾代表ではクローザー。巨人でも勝利の方程式の一角を担うことが期待される。必要なクイックやけん制の技術についても、尾花コーチは「ビデオでも見たけど、一通りのことはやっていたよ。台湾の抑えをやるぐらいだから、それなりの技術はある」と評価。報道陣から「抑え候補か?」と問われ「高いレベルの競争を望むよ」と期待を示した。
春季キャンプは他の新人選手とともに2軍からのスタートとなるが、リャオは「宮崎でアピールして、沖縄(の2次キャンプ)に連れていってもらえるようにしたい」と早期昇格へ強い決意を口にした。普通の物差しでは計れない、スケール抜群の剛腕。憧れの1軍を貪欲に目指していく。(玉寄 穂波)
◆リャオ規格外メモ
▽いち早く“入団発表” ドラフト翌月の16年11月20日に台湾で行われた巨人OB選抜のチャリティー試合前、スペシャルセレモニーに登場。由伸監督からユニホームを着せられ、台湾の英雄・呂明賜も背負った「97」に拍手が降り注いだ。
▽巨体に布団が合わない… 寮に用意されたベッドには無事に収まったが、掛け布団が体の横幅とぴったりで、初日は寝返りできず。「布団を買いに行きます」
▽打ってもスゴい 新人合同自主トレ初日のティー打撃で快音を連発。3年前のアジア大会に台湾代表として出た際に一塁手としても出場するなど、二刀流だったことが発覚。
台湾の巨人がベールを脱いだ。巨人のドラフト7位・廖任磊(リャオ・レンレイ)投手(23)=台湾・開南大卒=が18日、新人合同自主トレで初めてブルペン入りし、豪快な投球を披露した。視察した尾花投手コーチが「ダイナミック。あんなデカいの見たことがない」と話せば、受けた河原ブルペン捕手も「恐怖を感じた。ズドーンと来る」と驚きを口にした。身長201センチ、体重125キロの台湾出身右腕が新人の枠組みを飛び越え、助っ人級のすごみを見せ始めた。
G球場のブルペンに一際大きな重低音が響き渡った。ズドン―。短パン姿のリャオが右腕を振り下ろすたび、重く、強い直球がミットを突き刺した。捕手を立たせて12球、中腰にさせて10球、そして早くも座らせての本格的な投球で7球。「腕の振りを確かめるのと、低めの制球を意識して投げました」。規格外のルーキーは「6割の力」と振り返るが、無限の可能性が秘められた29球だった。証人となったスタッフからは、称賛の声が相次いだ。
尾花投手コーチ「ダイナミック。角度がある。あんなデカいの見たことがない。(誰タイプ?)比べようがない」
河原ブルペン捕手「恐怖を感じた。ズドーンと来る。指にかかった球は角度があったし、重かった。今まで受けたことがない重さでした」
新人合同自主トレでの投球練習は初めて。昨年12月下旬、現地での台湾代表練習以来、約1か月ぶりのブルペン入りだった。いてつくような寒さにもかかわらず、推定140キロ以上の剛球を連発。ルーキーは「いい感じです」と笑った。
自身の武器である長身を、最大限に生かす投球を心がけている。14、15年には米パイレーツのルーキーリーグに在籍したが、そこでは投球の角度にこだわった。2メートルを大きく上回るリリースポイントから放たれるボールは、打者が見上げる形になり、おのずと打ちにくくなると学んだ。米国のパワーヒッターを封じるために、可能な限り高い位置でボールを離し、捕手にめがけてたたき込む意識を徹底してきた。この日もリリースの瞬間に力を込めて、低めへと丁寧に投球した。
チーム内に衝撃を与えた初ブルペンだが、本人は本気モードからはほど遠く、まだ準備段階だと語る。「米国ではキャンプが始まったら、すぐに試合でしたし、今はキャンプでブルペンに入るための調整です」と涼しげに言い切った。
アマ台湾代表ではクローザー。巨人でも勝利の方程式の一角を担うことが期待される。必要なクイックやけん制の技術についても、尾花コーチは「ビデオでも見たけど、一通りのことはやっていたよ。台湾の抑えをやるぐらいだから、それなりの技術はある」と評価。報道陣から「抑え候補か?」と問われ「高いレベルの競争を望むよ」と期待を示した。
春季キャンプは他の新人選手とともに2軍からのスタートとなるが、リャオは「宮崎でアピールして、沖縄(の2次キャンプ)に連れていってもらえるようにしたい」と早期昇格へ強い決意を口にした。普通の物差しでは計れない、スケール抜群の剛腕。憧れの1軍を貪欲に目指していく。(玉寄 穂波)
◆リャオ規格外メモ
▽いち早く“入団発表” ドラフト翌月の16年11月20日に台湾で行われた巨人OB選抜のチャリティー試合前、スペシャルセレモニーに登場。由伸監督からユニホームを着せられ、台湾の英雄・呂明賜も背負った「97」に拍手が降り注いだ。
▽巨体に布団が合わない… 寮に用意されたベッドには無事に収まったが、掛け布団が体の横幅とぴったりで、初日は寝返りできず。「布団を買いに行きます」
▽打ってもスゴい 新人合同自主トレ初日のティー打撃で快音を連発。3年前のアジア大会に台湾代表として出た際に一塁手としても出場するなど、二刀流だったことが発覚。