↑毎年行っているグアム自主トレで過酷なトレーニングを積む阿部
↑14年の合同自主トレで小林(左)の後方に立ちチェックする阿部
巨人・阿部慎之助捕手(37)が25日、来年1月のグアム自主トレを小林誠司捕手(27)とマンツーマンで行うことを明かした。阿部は来季、一塁手に専念することを決断。小林誠は今季129試合で先発マスクをかぶるなど一本立ちしつつあるが、さらなる成長なくしてV奪回は望めない。「誠司が早く一人前になってくれないと、巨人は大変なことになる」。後継者育成へ、南国で帝王学を伝授する。
来季のV奪回へ、阿部が動いた。「来年は、グアムに誠司を連れて行くことにした。『野球ノートを持って来い』と伝えておいた。みっちり練習してくるよ」。来年1月のグアム自主トレを、小林誠とマンツーマンで行うことを明かした。今年1月に“阿部組”を解散したばかり。次世代のリーダーである坂本と長野に託し、自らは同地で単独トレーニングに切り替えていたが、“新・阿部組”が結成されることになった。
狙いは、後継捕手に帝王学をたたき込むことだ。「誠司が早く一人前になってくれないと、巨人は大変なことになる。それは俺の責任というか、役割でもある。肩以外だったら、まだ負けないしな」。小林は今季、129試合でスタメンマスクをかぶった。11月中旬の侍ジャパン強化試合にも選出されるなど頭角を現しつつあるが、配球や打撃には改善の余地がある。由伸監督も「レギュラーとは言っていない」と断言。約2週間と短い期間ではあるが、最強捕手に君臨した技術と経験を伝授するつもりだ。小林は「(グアム自主トレで学ぶこと?)全てです」と背筋を伸ばした。
前日24日。阿部は契約更改後の会見で、来季から一塁手に専念する考えを表明した。腰や首には長年の持病を抱え、今春キャンプでは右肩を痛めて出遅れた。「開幕から50試合も欠場してしまったのが痛恨だった。チームに迷惑をかけてしまった」。捕手へのこだわりは強かったが、体にかかる負担を極力抑えてフル出場し、打撃に専念するための最善策。チームの優勝のため、そして背番号22に可能性を感じたからこそ、選べた道でもあった。
この日は静岡・熱海で球団納会が開かれた。再起を目指し、ほぼ無休でトレーニングを続ける阿部は「また明日は東京で練習するよ」。07~09年、12年~14年の3連覇など、近年の巨人を支えたのは間違いなく阿部だ。この先、チームを常勝軍団に導くのは、小林誠の仕事だ。(尾形 圭亮)
◆グアム阿部組
▽02年 入団1年目を終え、元木らとグアムで初自主トレ
▽04年 チームがグアムキャンプを実施。それに先立ち、木佐貫、林、鴨志田とグアム入りして練習
▽06年 亀井、林(現DeNA)を連れ、“阿部組”として本格的に始動
▽07年 新主将を任され、単独トレーニングを選択。高橋尚や内海らも現地入りしていたが、別メニューで動いた
▽08年 ルーキーイヤーを終え、2年目を前にした坂本を招待。G戦士としての極意をたたき込んだ。
▽11年 前年に新人王を獲得した長野が加入。藤村と河野も参加
▽12年 新たに大田(現日本ハム)を招集。翌13年には松本哲、14年には矢野(現日本ハム)が加わった
▽15年 メンバー変遷を経て、阿部、坂本、長野の少数精鋭に
▽16年 坂本、長野に引き継ぎ、自身は単独でトレーニング
↑14年の合同自主トレで小林(左)の後方に立ちチェックする阿部
巨人・阿部慎之助捕手(37)が25日、来年1月のグアム自主トレを小林誠司捕手(27)とマンツーマンで行うことを明かした。阿部は来季、一塁手に専念することを決断。小林誠は今季129試合で先発マスクをかぶるなど一本立ちしつつあるが、さらなる成長なくしてV奪回は望めない。「誠司が早く一人前になってくれないと、巨人は大変なことになる」。後継者育成へ、南国で帝王学を伝授する。
来季のV奪回へ、阿部が動いた。「来年は、グアムに誠司を連れて行くことにした。『野球ノートを持って来い』と伝えておいた。みっちり練習してくるよ」。来年1月のグアム自主トレを、小林誠とマンツーマンで行うことを明かした。今年1月に“阿部組”を解散したばかり。次世代のリーダーである坂本と長野に託し、自らは同地で単独トレーニングに切り替えていたが、“新・阿部組”が結成されることになった。
狙いは、後継捕手に帝王学をたたき込むことだ。「誠司が早く一人前になってくれないと、巨人は大変なことになる。それは俺の責任というか、役割でもある。肩以外だったら、まだ負けないしな」。小林は今季、129試合でスタメンマスクをかぶった。11月中旬の侍ジャパン強化試合にも選出されるなど頭角を現しつつあるが、配球や打撃には改善の余地がある。由伸監督も「レギュラーとは言っていない」と断言。約2週間と短い期間ではあるが、最強捕手に君臨した技術と経験を伝授するつもりだ。小林は「(グアム自主トレで学ぶこと?)全てです」と背筋を伸ばした。
前日24日。阿部は契約更改後の会見で、来季から一塁手に専念する考えを表明した。腰や首には長年の持病を抱え、今春キャンプでは右肩を痛めて出遅れた。「開幕から50試合も欠場してしまったのが痛恨だった。チームに迷惑をかけてしまった」。捕手へのこだわりは強かったが、体にかかる負担を極力抑えてフル出場し、打撃に専念するための最善策。チームの優勝のため、そして背番号22に可能性を感じたからこそ、選べた道でもあった。
この日は静岡・熱海で球団納会が開かれた。再起を目指し、ほぼ無休でトレーニングを続ける阿部は「また明日は東京で練習するよ」。07~09年、12年~14年の3連覇など、近年の巨人を支えたのは間違いなく阿部だ。この先、チームを常勝軍団に導くのは、小林誠の仕事だ。(尾形 圭亮)
◆グアム阿部組
▽02年 入団1年目を終え、元木らとグアムで初自主トレ
▽04年 チームがグアムキャンプを実施。それに先立ち、木佐貫、林、鴨志田とグアム入りして練習
▽06年 亀井、林(現DeNA)を連れ、“阿部組”として本格的に始動
▽07年 新主将を任され、単独トレーニングを選択。高橋尚や内海らも現地入りしていたが、別メニューで動いた
▽08年 ルーキーイヤーを終え、2年目を前にした坂本を招待。G戦士としての極意をたたき込んだ。
▽11年 前年に新人王を獲得した長野が加入。藤村と河野も参加
▽12年 新たに大田(現日本ハム)を招集。翌13年には松本哲、14年には矢野(現日本ハム)が加わった
▽15年 メンバー変遷を経て、阿部、坂本、長野の少数精鋭に
▽16年 坂本、長野に引き継ぎ、自身は単独でトレーニング