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ロッテ・サブローが説く「個性・特性」の論理!これこそプロで生きる道

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【球界ここだけの話】

 “アジャパイネ”ことロッテ・井上晴哉内野手(27)が最近、髪の毛を伸ばし始めた。すっきりとした短髪を好んでいた男の変化に「イメチェンか!?」と聞いたところ、意外な答えが返ってきた。

 「実はこれ、サブローさんからの指令です。しかも、伸ばすだけ伸ばしたら、オールバックにしろと…。だから切るに切れないんです」

 今季限りで22年間の現役生活にピリオドを打ったサブロー外野手(40)。井上も目をかけてもらった若手の一人だ。

 2軍のロッテ浦和ではこんなこともあった。夏場に打撃の調子を崩していた井上が、イースタン・リーグの試合で大振りを控え、軽打に徹していた時期があった。ある日の試合後、サブローに呼ばれたという。

 「オマエ、なにやってんの!? そんなのオモロないやろ。一発か三振でええやん」

 この前段があって、さらには「オールバック指令」。サブローが井上に求めたのは個性、特性の重要性。桁違いの力がありながら、1軍に定着しきれない井上にジレンマを感じていたサブローからの助言だった。

 「プロに行きたいのなら目立て!! なんでもいいからアピールしろ!!」。サブローにこう説いたのは大阪・PL学園高時代の中村順司監督(70)=現名商大監督=だった。

 「高校3年の春、センバツ大会の前でした。将来はプロ野球選手になりたいと言ってきたので、『だったら目立ちなさい』と。試合前の練習で、センターからの返球をバックネットに直接ぶつけてみろ、と言ったことを覚えています」

 サブローは、これを忠実に実践した。センバツの毎試合前、バックネットに返球を当てて“強肩”をアピール。これがスカウトの目にとまったともいわれている。

 高校時代に恩師から授かった「金言」を、今度は後輩へ。チームにサブローを師事する若手は少なくない。井上へのアプローチはほんの一例だ。

 伊東監督は、サブローについて「指導者向き」とする一方、「顔も名前もあるし、編成(スカウト)もありかな」。サブローにはまだまだ、ロッテでの仕事が残っている。(西村浩一)

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