↑24日のDeNA戦の8回、代打で久々に1軍の打席に立った巨人・立岡
巨人の立岡宗一郎外野手(26)が、24日のDeNA戦(横浜)から4か月ぶりに1軍に昇格した。今季は初めて開幕スタメンの座をつかんだが、5月に故障で登録を抹消。以後、2軍では28試合に出場して打率2割1分2厘と苦しんだが、ようやく戦いの舞台に戻ってきた。1軍生き残りに燃える安打製造機の思いに迫った。(取材・構成=小島 和之)
悔しさを晴らすチャンスがようやく巡ってきた。立岡は24日のDeNA戦から約4か月ぶりに1軍昇格。試合前のフリー打撃では広角に鋭い打球を連発した。1軍生き残りを懸けて、まずは打撃でアピールした。
今季は由伸監督の期待を受け、新2番打者として抜てき。プロ8年目で初の開幕スタメンを勝ち取ると開幕から1か月で5度の猛打賞を記録。打線をけん引したが4月下旬から状態を徐々に落とした。5月中旬には打率が2割5分を下回り、5月20日の中日戦(ナゴヤD)で今季初のスタメン落ちを経験。同26日の広島戦(マツダ)で6試合ぶりにスタメン出場したが第1打席で左脇腹の肉離れを発症して同28日に出場登録を抹消された。
「正直、情けないな、と。今年はけがをしないということを大前提に、キャンプや自主トレからやってきたのに、と思った」
苦難は続いた。リハビリを終え、7月3日のフューチャーズ(各球団の若手混成チーム)戦(G球場)で実戦復帰。だが復帰後の10試合(3軍で3試合、2軍で7試合)で39打数8安打で打率2割5厘と低迷した。内角球で攻められることが増えたことで、内角を意識するあまり体が開いてしまう悪循環に陥った。
「今までは反対方向に打てていたものが打てなくなった。このままだとまた同じ攻め方をされる。もっと逆方向を意識しないといけないと思った」
持ち味の逆方向の打撃を思い出すために、月間40安打を記録した昨年8月のビデオを何度も見直した。打撃練習では、徹底的にセンターから逆方向にライナー性の打球を打ち返す練習を繰り返した。さらに自らの離脱中に同学年の橋本到、ルーキーの重信らが1軍に昇格した焦りも不調の一因となったという。
「焦りはあったと思う。自分の代わりに入った選手がどんどん試合に出て、結果を残していたから」
今季チームは、立岡を始め10人が2番を務めたが、シーズン終盤に亀井が復帰するまで固定できなかったことがV逸の一因ともなった。今後クライマックスシリーズ、その先の日本一へ向かう中で立岡の復調にかかる期待は大きい。再びチームの戦力となるため、離脱した経験もプラスに変える覚悟だ。
「今後に生かしていける経験だと思う。けがをしてしまったことは良くないけど、けがをしたことや1年間プレーするのに大事なことなど、いい意味で捉えれば自分に足りない部分を知ることができた」
天国も地獄も味わった1年。あとは悔しさを糧に結果を残すだけだ。
巨人の立岡宗一郎外野手(26)が、24日のDeNA戦(横浜)から4か月ぶりに1軍に昇格した。今季は初めて開幕スタメンの座をつかんだが、5月に故障で登録を抹消。以後、2軍では28試合に出場して打率2割1分2厘と苦しんだが、ようやく戦いの舞台に戻ってきた。1軍生き残りに燃える安打製造機の思いに迫った。(取材・構成=小島 和之)
悔しさを晴らすチャンスがようやく巡ってきた。立岡は24日のDeNA戦から約4か月ぶりに1軍昇格。試合前のフリー打撃では広角に鋭い打球を連発した。1軍生き残りを懸けて、まずは打撃でアピールした。
今季は由伸監督の期待を受け、新2番打者として抜てき。プロ8年目で初の開幕スタメンを勝ち取ると開幕から1か月で5度の猛打賞を記録。打線をけん引したが4月下旬から状態を徐々に落とした。5月中旬には打率が2割5分を下回り、5月20日の中日戦(ナゴヤD)で今季初のスタメン落ちを経験。同26日の広島戦(マツダ)で6試合ぶりにスタメン出場したが第1打席で左脇腹の肉離れを発症して同28日に出場登録を抹消された。
「正直、情けないな、と。今年はけがをしないということを大前提に、キャンプや自主トレからやってきたのに、と思った」
苦難は続いた。リハビリを終え、7月3日のフューチャーズ(各球団の若手混成チーム)戦(G球場)で実戦復帰。だが復帰後の10試合(3軍で3試合、2軍で7試合)で39打数8安打で打率2割5厘と低迷した。内角球で攻められることが増えたことで、内角を意識するあまり体が開いてしまう悪循環に陥った。
「今までは反対方向に打てていたものが打てなくなった。このままだとまた同じ攻め方をされる。もっと逆方向を意識しないといけないと思った」
持ち味の逆方向の打撃を思い出すために、月間40安打を記録した昨年8月のビデオを何度も見直した。打撃練習では、徹底的にセンターから逆方向にライナー性の打球を打ち返す練習を繰り返した。さらに自らの離脱中に同学年の橋本到、ルーキーの重信らが1軍に昇格した焦りも不調の一因となったという。
「焦りはあったと思う。自分の代わりに入った選手がどんどん試合に出て、結果を残していたから」
今季チームは、立岡を始め10人が2番を務めたが、シーズン終盤に亀井が復帰するまで固定できなかったことがV逸の一因ともなった。今後クライマックスシリーズ、その先の日本一へ向かう中で立岡の復調にかかる期待は大きい。再びチームの戦力となるため、離脱した経験もプラスに変える覚悟だ。
「今後に生かしていける経験だと思う。けがをしてしまったことは良くないけど、けがをしたことや1年間プレーするのに大事なことなど、いい意味で捉えれば自分に足りない部分を知ることができた」
天国も地獄も味わった1年。あとは悔しさを糧に結果を残すだけだ。