◆ソフトバンク２―３楽天（２３日・福岡ヤフオクドーム）
楽天は運を味方につけて競り勝った。同点の９回にソフトバンクの守護神・サファテに３安打を浴びせて２死満塁の好機を作ると、島内が放った打球は投前に転がった。投ゴロでチェンジかと思われたが、サファテが足を滑らせて捕球できず（記録は二塁内野安打）、決勝点が入った。
４打席凡退から一転、ヒーローとなった島内は「三振するよりは前に飛ばせば何かあるかなと思った。持ってますね」とニヤリと笑った。
先制機もラッキーな一打から生まれた。両軍無得点の４回無死一塁で銀次が初球を打つと打球は遊撃手・今宮の正面に。「６―４―３」の併殺完成かと思われたが、今宮の手前に立っていた佐藤二塁塁審の足に打球が直撃。内野安打となり無死一、二塁からプレーが再開した。このチャンスでウィーラーが放った強烈な打球が三塁手・松田の失策を誘い、二走の茂木が一気に生還。今季０勝３敗の天敵・武田から１５イニングぶりの得点を奪い流れを引き寄せた。
投げては今季初登板初先発の菊池が４四球を与えながら５回４安打無失点と粘った。１点リードの８回にミコライオが同点とされ初勝利は消えたが、強力打線相手に収穫のある９６球。梨田監督も「菊池はよく投げてくれた。体重がボールにしっかり乗っていた。相手もタイミングが合っていなかったね。次につながる投球だった」と目を細めていた。