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デーモン閣下…実にカッコ良い力士だった。千代の富士の思い出「昭和は遠くなりにけり」

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↑デーモン閣下

 好角家のデーモン閣下が1日、「昭和は遠くなりにけり」のタイトルでブログを更新し、大相撲で史上3位の優勝31度を誇る第58代横綱・千代の富士の九重親方が7月31日に死去したことを受けて、小さな大横綱の死を悼んだ。

 「今度は千代の富士(九重親方)の訃報だ。思わず「はあ?」という声が口から出た。昨年5月、氏が「還暦土俵入り」を行った際、見事に若々しい姿を披露してくれていただけに、「こんなに早く?」という思いが否めない」と、元気な姿を目の当たりにしていたため訃報を疑ったというデーモン閣下。

 「実にカッコ良い力士だった。『古きよきお相撲さん』像とは一線を画す、大相撲界に『アスリートの側面』を持ち込んだ人、という印象だ。体つきや相撲ぶりだけでなくインタヴュー等での受け答えもモダンでスマートだったし、結構ドラマティックな土俵人生ではあったが『浪花節』的な感じはせず、クールさが漂う角界では珍しいタイプの人であった」と千代の富士の現役時代を振り返った。

 また、「故人が新横綱として初めて手数入り(一般に総じて「土俵入り」と呼ばれるが)を行った明治神宮に、吾輩は世を忍ぶ『浪人生』だったが、駆けつけて観に行ったことを思い出す。おそらく今までの全ての横綱の中で最も四股の足が綺麗に高々と上がる手数入りでの所作は、鋭利で美しかった」と横綱・千代の富士の初土俵入りへ駆けつけていたことを明かした。

 さらに、「20余年前ロンドンの『マダム・タッソー蝋人形館』を訪れた際、展示の中で唯一の日本人の蝋人形が千代の富士であったことも思い出される」と横綱の偉大さを思い返した。

 「一方で『ハングリーさ』は常に体中からにじみ出ていた。獲物を容赦なく狙う『ウルフ』は、頂点を極めた後も、引退の直前までずっと狡猾だった。思えば今の『日本出身力士』たちに最も欠けているのは、この千代の富士的な『ハングリーさ』『貪欲さ』ではないか。哀悼の意を表したい」と小さな大横綱が去った相撲界を気遣った。

 最後に「大鵬、北の湖、千代の富士…そういえば、千代の富士の連勝が53で止まった大乃国戦が、大相撲の「昭和の最後の一番」だった。今上天皇陛下の「生前譲位」の話が出てくるような時代だ。昭和は遠くなりにけり、の感深し」と故人を偲び結んだ。

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