プロ野球12球団で現在最長の10年連続Bクラス(4位以下)を独走中の横浜DeNAベイスターズ。それでもこのチームを愛してやまないというファンによる球団非公認のトークショー「横浜に入る悦(よろこ)び」が人気を集めている。昨年1月に第1回が開かれてから根強いファンが集まり、催しは回数を重ね、開くたびに「大入り」という。「今年こそ優勝」と素直に気勢を上げつつ、「開幕までは何でも言える。いや、シーズンなんて始まってほしくない」と自虐に近い慎重さを決して失わないDeNAファンたち。25日のシーズン開幕を目前に16日に東京都新宿区のイベントスペースで開催された第5回は、「予想という名の皮算用大会」という微妙な題名。開幕を待ちわびる気持ちと不安が半々に入り交じる複雑なファン心理が伝わってきた。
スポーツライターの村瀬秀信さん(40)、時代劇研究家の春日太一さん(38)、お笑いコンビ・ダーリンハニーの吉川正洋さん(38)、芸人のサンキュータツオさん(39)という生粋のDeNAファン4人の話を聞こうと、約100人が開演前から席を埋めた。白地に青のレプリカユニホームや球団グッズで身を固めた熱心なファンも多かった。
前身の大洋ホエールズから通してリーグ優勝はたった2回で、「弱小」と位置づけられて久しいDeNA。目下、10年連続Bクラスとあって、2007年に始まったクライマックスシリーズ(CS)にもまだ一度も進出したことがない。いや、だからこそ球団ファンの「悲しいさが」がのぞく瞬間が、特に盛り上がる。
イベントでは、春日さんが「今季はどう見積もっても(143試合のうち)120勝はする」と超強気な予想を披露。その後で、「今、遠慮してどうするんですか。どうせシーズン始まったら遠慮するんだから」と付け加えて、どっと笑わせた。
「横浜に入る悦び」を主催するスポーツファン交流サイト「ゆるすぽ」の担当者によると、「同じセ・リーグでも巨人や阪神といった人気球団と比べ、DeNAはファンが集まる場所が少ないと感じたので企画した。第1回からとても盛り上がった。成功を受けてヤクルトや広島のファン向けにも同様のイベントを実施してみたが、DeNAは固定ファンが多く、2回目以降もイベントが続いている。最近は自虐も含むトークを味わうために、会場には他球団のファンもやってくる」という。
4回目の参加で、「ずっとファンで、1998年の横浜ベイスターズの日本一もよく覚えている」と話す東京都葛飾区の会社員、鈴木俊平さん(37)。「このところずっと負けているけど、ファンは嫌なことがたくさんある中で、わずかな『いいこと』を見つめ続けてきた。人生のさまざまな場面で、それは大切なことだと思う」。いつの間にか話は人生論に。
長年、投手陣を引っ張っている三浦大輔投手とテレビで共演したことでファンになったというタレントの杜野(もりの)まこさん(29)は「自虐的な言葉だって愛せてしまうイベント」と笑った。ファンとしてつらい話題も多いのでは? と水を向けられると、「ずっと低迷したり、主力が移籍したりという悪い話だって、宝箱を開けている気分になれる」。
今年はアレックス・ラミレス監督が就任。ドラフト1位の今永昇太投手=駒大=がオープン戦で期待に応える活躍を見せるなどプラス要素も多い。しかし、21日まであったオープン戦の対戦成績は12球団で最下位(4勝9敗2分け、オリックス、中日と同率)。
理想と、つきつけられる現実のギャップの大きさ。しかし、それには会場のファンも慣れているようで、アンケートで寄せられた順位予想は「予定は1位、希望は3位、予想は5位」「最下位じゃなければ何でもいい」などシビアな意見が多かった。そのような悲観論に対してヤジが飛ぶでも、雰囲気が沈むでもなく、むしろ笑いが巻き起こるという不思議な連帯感がイベントの醍醐味(だいごみ)のようだ。
もう少しでプロ野球が開幕しますがg+で見ます。
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スポーツライターの村瀬秀信さん(40)、時代劇研究家の春日太一さん(38)、お笑いコンビ・ダーリンハニーの吉川正洋さん(38)、芸人のサンキュータツオさん(39)という生粋のDeNAファン4人の話を聞こうと、約100人が開演前から席を埋めた。白地に青のレプリカユニホームや球団グッズで身を固めた熱心なファンも多かった。
前身の大洋ホエールズから通してリーグ優勝はたった2回で、「弱小」と位置づけられて久しいDeNA。目下、10年連続Bクラスとあって、2007年に始まったクライマックスシリーズ(CS)にもまだ一度も進出したことがない。いや、だからこそ球団ファンの「悲しいさが」がのぞく瞬間が、特に盛り上がる。
イベントでは、春日さんが「今季はどう見積もっても(143試合のうち)120勝はする」と超強気な予想を披露。その後で、「今、遠慮してどうするんですか。どうせシーズン始まったら遠慮するんだから」と付け加えて、どっと笑わせた。
「横浜に入る悦び」を主催するスポーツファン交流サイト「ゆるすぽ」の担当者によると、「同じセ・リーグでも巨人や阪神といった人気球団と比べ、DeNAはファンが集まる場所が少ないと感じたので企画した。第1回からとても盛り上がった。成功を受けてヤクルトや広島のファン向けにも同様のイベントを実施してみたが、DeNAは固定ファンが多く、2回目以降もイベントが続いている。最近は自虐も含むトークを味わうために、会場には他球団のファンもやってくる」という。
4回目の参加で、「ずっとファンで、1998年の横浜ベイスターズの日本一もよく覚えている」と話す東京都葛飾区の会社員、鈴木俊平さん(37)。「このところずっと負けているけど、ファンは嫌なことがたくさんある中で、わずかな『いいこと』を見つめ続けてきた。人生のさまざまな場面で、それは大切なことだと思う」。いつの間にか話は人生論に。
長年、投手陣を引っ張っている三浦大輔投手とテレビで共演したことでファンになったというタレントの杜野(もりの)まこさん(29)は「自虐的な言葉だって愛せてしまうイベント」と笑った。ファンとしてつらい話題も多いのでは? と水を向けられると、「ずっと低迷したり、主力が移籍したりという悪い話だって、宝箱を開けている気分になれる」。
今年はアレックス・ラミレス監督が就任。ドラフト1位の今永昇太投手=駒大=がオープン戦で期待に応える活躍を見せるなどプラス要素も多い。しかし、21日まであったオープン戦の対戦成績は12球団で最下位(4勝9敗2分け、オリックス、中日と同率)。
理想と、つきつけられる現実のギャップの大きさ。しかし、それには会場のファンも慣れているようで、アンケートで寄せられた順位予想は「予定は1位、希望は3位、予想は5位」「最下位じゃなければ何でもいい」などシビアな意見が多かった。そのような悲観論に対してヤジが飛ぶでも、雰囲気が沈むでもなく、むしろ笑いが巻き起こるという不思議な連帯感がイベントの醍醐味(だいごみ)のようだ。
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