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【巨人】阿部、出遅れの元凶は“ピロリ菌”だった「グアム自主トレで感染して…」

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昨年10月下旬、巨人・高橋由伸監督は就任会見で阿部、長野、坂本、内海、菅野の5人をV奪回のキーマンに挙げた。交流戦終了時点における、それぞれの中間報告。2回目は、阿部慎之助捕手(37)だ。捕手一本で再起を目指した今季は、右肩痛によって大きく出遅れた。ここまでを「10点」と厳しく自己採点した大黒柱は、90点分の上積みに向けて意気込みを語った。

 うつむき加減で、阿部は考え込んだ。今季は右肩の不安で出遅れ、1軍に戻ってきたのは開幕から51試合目、5月31日のオリックス戦(京セラD)だった。交流戦終了時、18試合で打率2割7分7厘、3本塁打、9打点をマークしているが、やはり自己採点は厳しかった。

 「う~ん……20点…。いや、もっと低いな。10点くらいか。50試合も出られなかったわけだし。ここから90点分、何とか少しずつでも、チームの力になれるようにやっていくしかない」

 開幕直前に2軍降格が決まった。「悔しさしかなかった」と振り返るが、歯車はどこで狂ったのか。実は、1月のグアム自主トレの中盤、重度の体調不良に襲われていた。すべての元凶はそこだった。

 「グアムでピロリ菌に感染して、そこで体調を崩してしまったことに尽きる。そこから10日間くらい、何もできなかった。取り戻そうと必死だったけど、ペースを上げすぎてしまったのかもしれない。(捕手として)1年間投げていなかったこともあって、肩がビックリしておかしくなった」

 腹痛、吐き気が収まらず、トレーニングどころか、ホテルのベッドから動けないほど。焦りがさらなる痛みを呼ぶという悪循環に陥り、ペースを取り戻せないまま5年ぶりに開幕1軍を逃した。仲間の戦いをどんな思いで見ていたのか。

 「みんな必死でやってたし、『けがさえなければ』とか考えたらだめと思っていた。毎試合、なんとか勝ってほしいと思って見ていた。歯がゆさはあったけど、リハビリしているから、自分のことをしっかりしないといけないと思って頑張るしかなかった」

 復帰戦でいきなり逆転V弾を放つなど存在感を示したが、交流戦期間中は一塁とDHで、捕手に就くことはなかった。右肩の回復具合は思わしくないのか。現状を告白した。

 「なかなか(肩の状態が)上がらなくて、『お、調子いいな』という日がなかった。『今日、いけるんじゃないか』と思える日も、(ファームで)リハビリ中のほうが多かった気がする。リハビリの時は、そっちだけに集中していればよかったけど、思ったようにはいかないな。試合に出ている以上、打つことを最優先に、それにだけ集中しているから。自分では(ケアに)気を使っているつもりでも、気が回り切っていないのかもしれない。(交流戦で捕手に入っていても)走られまくっただろうし、アウトにできる気配はなかったね」

 捕手復帰を決断した今季。2月のインタビューでは、「『自分が居るべき場所は?』と考えた時、捕手しかないと思った」と明かしていた。捕手への強い思いがあったからこそ、道を探りながら、2か月間のリハビリに耐えることができた。1軍復帰前は「交流戦はDHだってあるし、まず打つほうに集中しないといけない」と割り切っていたが、“定位置”を諦めたわけではない。

 「監督が決めることだけど、自分の中では、交流戦が終わったら(捕手をやりたい)と思っている。少しずつでもマスクをかぶれるなら、試合の後ろのほうでも。2イニング、3イニングとか、抑え捕手じゃないけど、そういう感じでも出られるように頑張る。ブルペンはまだ入ってないけど、肩の状態が良い時は、守備練習の時とかに投げる準備を進めている。1試合でも早く(捕手に就く)という思いは変わらない」

 開幕から交流戦までの先発ローテは、菅野のほかに田口、高木、今村ら若手が中心となって支えた。健闘はしているが、壁にぶち当たっていることも事実。苦境から脱するきっかけになればと、手を差し伸べている。

 「みんなツーシームを投げすぎている印象があったから、『もっと真っすぐを多めにしてみたら?』とは言っておいた。ツーシームは、カウントが不利な時とか、ゴロを打たせたい時だけでいい。曲げたり、落としたりしたくなる気持ちはわかるけどさ。ツーシームばかり投げてると、指の切り方に変なクセがついて、スライダーの曲がり方に悪影響が出ることもある。東野(現DeNA打撃投手)がそうだった。ものすごい曲がりのスライダーを持っていたのに、ツーシームを覚えてから変化が甘くなってしまった」

 次世代の正捕手として成長が待たれる小林誠に対しても、これまで以上に熱のこもったアドバイスを送っている。毎試合、シートノック前のキャッチボール相手に指名し、キャッチングの仕方から鍛え直している。

 「チームが勝たなくちゃいけない。その中でアドバイスできることはしていく。5年後を考えたら、俺はもういないだろうからね、たぶん。その時にしっかりした捕手がいないと、チームは強くならない」

 本人が言う「90点分の働き」を実現するには、捕手復帰はもちろん、打撃面でも今まで以上の活躍が求められる。現在、4番には長野が座る。昨季は「俺が4番を打たないといけない」と話していた阿部。しかし、今季は、心境に変化が生まれている。

 「今は(4番を打ちたいとは)思っていないね。『あ、監督がキーマンとして名前を挙げていた3人が、クリーンアップに並んでいるな』と思うくらいで。勇人、長さん、俺。年功序列でな。だからさ、俺は前の2人をカバーできればいいなと思って打席に入っている。少しでも気楽に打席に入らせてあげられれば、と。その後にいる俺がちゃんと打っておけば、そうなるんじゃないかって」

 自身がリーダーとして長年引っ張ってきたグアム自主トレを、今年からサカチョーが引き継いだ。阿部のバットを後押しするのは、新時代のリーダー2人を援護射撃したいという思いだけだ。その一方で、自身が不在の期間の2人の戦いぶりを見たことで、すでに手を離れたという気持ちもある。

 「まあ、あの2人がそこまで過度な負担を感じている様子は全くないけどな。そもそも、そんなタイプでもないし(笑い)。頼もしいよ、本当に」

 この日は、東京Dの全体練習に参加。フリー打撃では大きな放物線を連発し、状態の良さを見せつけた。由伸監督のもとでのプレーはもちろん初めて。7日の西武戦(西武プリ)では、1点を追う4回無死一、二塁でバントのサインが出た。長嶋監督、原監督、堀内監督のもとで野球をやってきた男に、由伸野球はどう映っているのか。

 「きっちりしているなと思った。クリーンアップにも、送らせるところは送らせる。でも、『高橋監督になって変わったところ』とか『思い描いていた高橋監督像』とか聞かれるけど、そういうことを考えて野球やってないからね。あんまり気にしていない。いつも、『あー、いろんなこと考えてるんだろうなぁ』と思って見ている。表情に出さないじゃん。だから俺らは、そういうのをしっかり察したり、感じたりしてプレーしていけばいいと思う」

 ◆ピロリ菌 正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」。経口感染し、胃の中にすみついて粘膜を傷つける細菌。発見は1982年と新しい。胃炎や胃・十二指腸潰瘍を引き起こすことで知られる。抗生物質や薬の投与によって除菌治療する。

 ◆阿部 慎之助(あべ・しんのすけ)1979年3月20日、千葉県生まれ。37歳。習志野高で甲子園出場経験のある父・東司氏の影響で、幼い頃から野球を始める。東京・安田学園高では、通算38本塁打をマーク。中大に進学後、2000年のドラフト1位(逆指名)で巨人入り。1軍通算1890試合に出場し、打率2割8分5厘、364本塁打、1093打点。タイトルは首位打者、打点王、最高出塁率(いずれも12年)。180センチ、97キロ。右投左打。年俸3億2600万円。

my message
えっ阿部慎之助はピロリ菌だったんだね(*゚Д゚*)
なるほど、阿部慎之助はこれから活躍するので見とけよ。
話は別ですがいつも、記事にナイスをくれる方々には本当に感謝してます。ありがとう
by blog described person

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