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笠原氏G入団の意外な責任者 当人も驚いた“東海大ライン”による猛プッシュ

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巨人で行われていた野球賭博で中心的役割を果たし、日本野球機構(NPB)から無期失格処分を受けた笠原将生元投手(25)。プロの世界に引き入れた“責任者”は意外な人物だった。

 同僚3投手を野球賭博常習者に取り次ぎ、“平成の黒い霧”の主人公となった笠原氏。さかのぼれば転落までには数々の分岐点があるが、ギャンブル好きの素養があった同氏が、チーム内外に誘惑が多い巨人に入団したことが、一大要因となったことは間違いない。

 だが2008年のドラフト時に笠原氏を担当したスカウトの責任を問うような声は聞こえてこない。入団の背景に特殊な事情があるからだ。

 某球団スカウトは「笠原をとるよう猛プッシュしたのは、当時の監督だった原さん」と明かす。笠原氏の福岡工大城東高時代の恩師、杉山繁俊監督は東海大相模高-東海大を通して故原貢氏の教えを受け、2年後輩で巨人前監督の原辰徳氏(57)とともにプレーした。

 同校野球部の監督就任も「オヤジ」と慕う貢氏と原前監督の後押しがあってのこと。この“東海ライン”がものを言い、笠原氏も驚いた5位指名という高評価につながった。杉山監督は教え子を託すにあたり「非常に将来性のある子なので、辰徳には一人前にしてもらいたい」と語っていた。

 だが笠原氏はこうした恩を仇で返す格好になった。夕刊フジインタビューでも原前監督に対して「本当にすいませんと謝りたい。頭が上がらないというか。いろいろアドバイスもしてもらったし」と悔恨の表情を浮かべた。

 原前監督と笠原氏の故郷・福岡に、かつて本拠を構えた西鉄ライオンズ(現西武)は、1969年に発覚した野球賭博の影響で身売りに追い込まれた。今でも当地のオールドファンの心に傷となって残っている。

 笠原氏が野球賭博に誘った高木京介投手(26)の関与が、新たに球団から発表された8日、同氏は福岡市内で第2の人生に向けて飲食店の開店準備に追われていた。そこから徒歩14分、遠征中のチームの1軍本隊が滞在していたのは「西鉄グランドホテル」だった。2台のチームバスの車体番号「88」と「93」は、それぞれ原前監督と入団時の笠原氏の背番号と同じ。運命の皮肉を感じさせる符合だった。 

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