背番号11のユニホームを着て、東京ドームのグラウンドに向かう上原(カメラ・矢口 亨)
カブスからFAとなり、巨人に10年ぶりに復帰した上原浩治投手(42)が19日、1軍に合流し、東京Dで練習を行い懐かしんだ。ブルペンでは直球とスプリットを投げ、受けた小林が驚くほどの制球力を披露。移籍後初登板となる20日の日本ハム戦で3426日ぶりに東京Dの実戦マウンドに立つ。また、オープン戦打点王と現在好調の岡本和真内野手(21)はフリー打撃で20発を放つも満足せず、更なる成長を誓った。
懐かしの地で、上原の表情は自然と引き締まった。移籍後初めて投内練習に参加。サインプレーに「戸惑いはある」と言い、斎藤投手総合コーチや、沢村に動きを確認し「サインプレーに参加して、1軍にやっと合流したのかという感じ」と実感をにじませた。
20日の日本ハム戦(東京D)で移籍後初実戦に挑む。東京Dでの実戦は08年11月1日、西武との日本シリーズ以来、3426日ぶりだ。本人が「入団テスト」と冗談めかしたように、契約前にも本拠地でキャッチボールなどを行ったというが、不慣れな日本の球やマウンドに加え、米国ではなじみが薄い人工芝への適応などやるべきことが多く「脚への負担がどうなるのか気になる」と思案顔だった。
この日はブルペンにも入り、直球とスプリットを交ぜ約30球。受けた小林や斎藤投手総合コーチからはずば抜けたメジャー仕込みの制球力に称賛の声が上がった。
小林「制球がすごい。両サイドに直球、フォークが自分の思った通りに投げていた」
斎藤投手総合コーチ「久しぶりに見て相変わらず制球は良かった。実戦を重ねて投げてもらえばそれでいい」
4月3日で43歳。巨人で10年、メジャーで9年。実績と経験から信頼は不動だ。由伸監督とはすでに会食し、監督と選手、また同い年の友人としても会話を楽しんだという。この日、指揮官は「ファンミーティング」出席のため練習を見られなかったが、「実績だったりいろいろなものをみんなが認めている」と期待をかけた。
阿部と再会談笑 それでも上原は「どこのチームに行っても今は最年長。端っこの方で静かにしてます」と控えめだ。01年には開幕でバッテリーを組んだ阿部とも再会し「お互い年をとったな」と笑い合った。ロッカーは偶然にも10年前と同じ位置。しかも右隣はかつて自分がつけていた背番号「19」を引き継いだ菅野で「分からないのでよろしく頼むと言いました」と、明かした。
20日に実戦登板した後は、23日からの楽天3連戦(東京D)で2試合、登板する見込み。連投はせず、実戦を重ねて日本での感覚を呼び戻していく。「自分がどう投げられるか、感じたい、確かめたい。ワクワクより不安の方が大きい。何かをつかめたらいいかな」。オレンジの声援を浴び、背番号11が“再挑戦”のマウンドに立つ。(玉寄 穂波)
◆G上原の復帰からここまで
▼3月9日 都内ホテルで入団会見 「やることは一つだけです。一生懸命にやる、がむしゃらにやる。それだけです」
▼10日 G球場で2軍練習に合流。ブルペンで投球を披露 「(ボールは)戸惑いがある。『これだ』という感覚がない。まずはそこをきちんとクリアしていきたい」
▼11日 G球場で亀井ら2軍打者相手にフリー打撃に登板 「帰ってきてまだ1週間もたっていない中でここまで来ている。良い感じ」
▼14日 2度目のフリー打撃に登板 「前には進んでいるけど、スプリットがまだまだ」
▼17日 3度目のフリー打撃登板。34球で安打性1本のみ 「だいぶ慣れてきたかな。日々良い感じになってる」
カブスからFAとなり、巨人に10年ぶりに復帰した上原浩治投手(42)が19日、1軍に合流し、東京Dで練習を行い懐かしんだ。ブルペンでは直球とスプリットを投げ、受けた小林が驚くほどの制球力を披露。移籍後初登板となる20日の日本ハム戦で3426日ぶりに東京Dの実戦マウンドに立つ。また、オープン戦打点王と現在好調の岡本和真内野手(21)はフリー打撃で20発を放つも満足せず、更なる成長を誓った。
懐かしの地で、上原の表情は自然と引き締まった。移籍後初めて投内練習に参加。サインプレーに「戸惑いはある」と言い、斎藤投手総合コーチや、沢村に動きを確認し「サインプレーに参加して、1軍にやっと合流したのかという感じ」と実感をにじませた。
20日の日本ハム戦(東京D)で移籍後初実戦に挑む。東京Dでの実戦は08年11月1日、西武との日本シリーズ以来、3426日ぶりだ。本人が「入団テスト」と冗談めかしたように、契約前にも本拠地でキャッチボールなどを行ったというが、不慣れな日本の球やマウンドに加え、米国ではなじみが薄い人工芝への適応などやるべきことが多く「脚への負担がどうなるのか気になる」と思案顔だった。
この日はブルペンにも入り、直球とスプリットを交ぜ約30球。受けた小林や斎藤投手総合コーチからはずば抜けたメジャー仕込みの制球力に称賛の声が上がった。
小林「制球がすごい。両サイドに直球、フォークが自分の思った通りに投げていた」
斎藤投手総合コーチ「久しぶりに見て相変わらず制球は良かった。実戦を重ねて投げてもらえばそれでいい」
4月3日で43歳。巨人で10年、メジャーで9年。実績と経験から信頼は不動だ。由伸監督とはすでに会食し、監督と選手、また同い年の友人としても会話を楽しんだという。この日、指揮官は「ファンミーティング」出席のため練習を見られなかったが、「実績だったりいろいろなものをみんなが認めている」と期待をかけた。
阿部と再会談笑 それでも上原は「どこのチームに行っても今は最年長。端っこの方で静かにしてます」と控えめだ。01年には開幕でバッテリーを組んだ阿部とも再会し「お互い年をとったな」と笑い合った。ロッカーは偶然にも10年前と同じ位置。しかも右隣はかつて自分がつけていた背番号「19」を引き継いだ菅野で「分からないのでよろしく頼むと言いました」と、明かした。
20日に実戦登板した後は、23日からの楽天3連戦(東京D)で2試合、登板する見込み。連投はせず、実戦を重ねて日本での感覚を呼び戻していく。「自分がどう投げられるか、感じたい、確かめたい。ワクワクより不安の方が大きい。何かをつかめたらいいかな」。オレンジの声援を浴び、背番号11が“再挑戦”のマウンドに立つ。(玉寄 穂波)
◆G上原の復帰からここまで
▼3月9日 都内ホテルで入団会見 「やることは一つだけです。一生懸命にやる、がむしゃらにやる。それだけです」
▼10日 G球場で2軍練習に合流。ブルペンで投球を披露 「(ボールは)戸惑いがある。『これだ』という感覚がない。まずはそこをきちんとクリアしていきたい」
▼11日 G球場で亀井ら2軍打者相手にフリー打撃に登板 「帰ってきてまだ1週間もたっていない中でここまで来ている。良い感じ」
▼14日 2度目のフリー打撃に登板 「前には進んでいるけど、スプリットがまだまだ」
▼17日 3度目のフリー打撃登板。34球で安打性1本のみ 「だいぶ慣れてきたかな。日々良い感じになってる」