◆ヤクルト１１―２巨人（１日・神宮）
必死に食らいついた打球が三遊間を破った。９回無死。代打でプロ初打席に立った山本は、２ボール２ストライクからペレスのスライダーを捉えてプロ初安打となる左前打。「緊張しました。初対戦の投手でしたし、何も考えずに思い切り、ボールに食らいついていこうと思っていました」。慶大時代に慣れ親しんだ神宮球場の一塁ベース上で、思わず笑みがこぼれた。
慶大の先輩でもある高橋監督から授かった言葉を胸に、１軍へはい上がった。３月１６日のヤクルトとのオープン戦から２試合で１軍に帯同したが、３打数無安打で１７日に２軍行きが決定。その際、指揮官から「ファームで軸となる選手になれ」とエールを送られ「自信がついた時にもう一度１軍に呼ばれるようにしたい」と誓った。２軍では主に１番打者として２５試合に出場。チーム２位タイの２６安打を放ち、アピールを続けて４月３０日に１軍に昇格した。
初打席初安打は高橋監督もできなかった記録。わずか１か月半の間で成長した姿を見せた後輩を、由伸監督は「いいバッティングをしたんじゃないですか」とたたえた。試合後には三塁側スタンドに駆けつけた友人たちからも祝福を受けた。「神宮が味方してくれたのかな」とはにかんだ２２歳が、最高のスタートを切った。
◆山本 泰寛（やまもと・やすひろ）１９９３年１０月１０日、東京・荒川区生まれ。２２歳。小学２年から野球を始め、諏訪台中では世田谷西シニアに所属。中３の夏に投手として日本選手権優勝。慶応高では３年春に神奈川県大会Ｖも甲子園出場なし。慶大では１年春からリーグ戦出場。１５年ドラフト５位で巨人入団。今季の２軍戦成績は２５試合に出場し、打率２割７分７厘、１１打点、０本塁打。１７６センチ、７６キロ。右投右打。背番号５６。年俸８００万円。
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やったぜ、山本泰寛。
プロ初打席でプロ初ヒットを打ちましたね。
自分が今推してる選手なのでめっちゃ嬉しく思います、自分は毎月月刊ジャイアンツを購読しているんですがそこに出ていた選手だったので本当に嬉しいです。
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