巨人・岡本
巨人の岡本和真内野手(21)が25日、「打倒・由伸ネット」へ打撃改造に着手していることを明かした。
今オフは高橋監督の母校・慶大で自主トレ。同校グラウンドの右翼後方にそびえる高さ15メートルの「由伸ネット」越えとはならなかったが、右足重心やスタンス幅を微調整し、飛距離アップに乗り出している。反対方向への打撃に磨きがかかれば、ミスターでおなじみ、東京Dのセコム弾も夢ではない。
岡本はちょっとだけ複雑な表情だった。このオフは由伸監督の母校である慶大で特訓。左翼98メートル、右翼97メートル、中堅117メートルの広さを誇るグラウンドで「意外とホームランが打てて、球場の広さをあまり感じませんでした」と振り返る一方、右翼後方に張られた高さ15メートルの「由伸ネット」については「今の僕の力では無理ですね。もっと飛距離を伸ばさないと越えられないと思います」と白旗を揚げた。
「由伸ネット」とは、東京六大学の通算本塁打数で歴代1位(23本)に君臨する高橋監督が在学中に、周囲の住宅街に打球が飛び出さないよう張り巡らされたもの。右打者が越えるのは至難の業だ。
スタンスを狭く だが、諦めたわけではない。右足にしっかり体重を乗せることや、それにともないスタンス幅をやや狭くすること、下がり気味だった目線を上げることなど、長打力アップへフォーム改造に着手しているという。「見た目ではほとんど違いはないかもしれませんが、そういう意識でやってみようかなと」。この日はG球場の室内でマシンを打ち込み、強烈な打球を連発していた。
その先に見えるのが「セコム弾」だ。東京D右翼席後方の、長嶋さんがほほ笑むあの看板。01年に清原和博がぶち当てているが、右打者にとっては最高難易度だろう。だが、高校時代から右方向への長打が光っていた岡本は「セコムの看板に当てるためには、(由伸ネット越えより)さらに十数メートルの飛距離が必要になりますよね」と、夢の特大弾に思いをはせた。
4年目の今季から、背番号「25」に出世した。李承ヨプや村田が背負っていたように、大砲の代名詞ともいえる番号。求められているのは1軍定着だけではない。「やるしかない」。左にも、そして右にも一発かっ飛ばせてこそ、真の長距離砲だ。
(尾形 圭亮)
巨人の岡本和真内野手(21)が25日、「打倒・由伸ネット」へ打撃改造に着手していることを明かした。
今オフは高橋監督の母校・慶大で自主トレ。同校グラウンドの右翼後方にそびえる高さ15メートルの「由伸ネット」越えとはならなかったが、右足重心やスタンス幅を微調整し、飛距離アップに乗り出している。反対方向への打撃に磨きがかかれば、ミスターでおなじみ、東京Dのセコム弾も夢ではない。
岡本はちょっとだけ複雑な表情だった。このオフは由伸監督の母校である慶大で特訓。左翼98メートル、右翼97メートル、中堅117メートルの広さを誇るグラウンドで「意外とホームランが打てて、球場の広さをあまり感じませんでした」と振り返る一方、右翼後方に張られた高さ15メートルの「由伸ネット」については「今の僕の力では無理ですね。もっと飛距離を伸ばさないと越えられないと思います」と白旗を揚げた。
「由伸ネット」とは、東京六大学の通算本塁打数で歴代1位(23本)に君臨する高橋監督が在学中に、周囲の住宅街に打球が飛び出さないよう張り巡らされたもの。右打者が越えるのは至難の業だ。
スタンスを狭く だが、諦めたわけではない。右足にしっかり体重を乗せることや、それにともないスタンス幅をやや狭くすること、下がり気味だった目線を上げることなど、長打力アップへフォーム改造に着手しているという。「見た目ではほとんど違いはないかもしれませんが、そういう意識でやってみようかなと」。この日はG球場の室内でマシンを打ち込み、強烈な打球を連発していた。
その先に見えるのが「セコム弾」だ。東京D右翼席後方の、長嶋さんがほほ笑むあの看板。01年に清原和博がぶち当てているが、右打者にとっては最高難易度だろう。だが、高校時代から右方向への長打が光っていた岡本は「セコムの看板に当てるためには、(由伸ネット越えより)さらに十数メートルの飛距離が必要になりますよね」と、夢の特大弾に思いをはせた。
4年目の今季から、背番号「25」に出世した。李承ヨプや村田が背負っていたように、大砲の代名詞ともいえる番号。求められているのは1軍定着だけではない。「やるしかない」。左にも、そして右にも一発かっ飛ばせてこそ、真の長距離砲だ。
(尾形 圭亮)