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花田優一「男としての師匠は父」貴乃花親方へのコメントはなし

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著書の発売サイン会を行った花田優一

 大相撲・貴乃花親方(45)と元フジテレビアナウンサー・河野景子さん(53)の長男で靴職人の花田優一(22)が11日、都内で著書「生粋(ナマイキ)―生きる道は自分で決める―」「夢でなく、使命で生きる。―根拠なき自信で壁を超える68の言葉―」の発売サイン会を行った。

 渦中の相撲界、話題の貴乃花親方の息子の登場に、多くの報道陣が詰め掛けた。熱気を感じてか、花田は会場入りするや「(室温が)2度ぐらい上がっていますね」。自身の強い信念、逆境に負けず己を通す生き方などをつづった「生粋」。花田は「若者たる者、こうあるべきだ―と、今の僕にしか書けないものを書いた。20年後ぐらいに読み返した時に、生意気なこと書いているなって思ったけど、もうすでに(内容が)生意気だなって思う」と笑った。

 15歳で単身、米国に留学。その後、本場のイタリア・フィレンツェに渡り、2年半、靴職人として修業を積んだ。15年10月に帰国し、都内の工房で靴作りに打ち込む日々だ。先週1週間の合計睡眠時間は7時間。多忙のため、なかなか家族と会う機会はないが、その分、著書の中で、貴乃花親方への尊敬の気持ちをつづった。

 「今は靴の師匠がいるけど、男としての師匠は父。そういうことを書かないで、本はできなかった。背中が格好いいですし、父というカテゴリーじゃなく男として憧れる」。父は幕内最高優勝22回、一時代を築いた平成の大横綱。仕事に対する姿勢について、学ぶことも多かったようで「仕事というものをなめてかかったら、それは見抜かれる。厳しさなのかな。ウソは付けないですね」と話した。

 限られた時間の中で、家族との時間を大切にしている。「家族団らんが一番の癒やし。あまり仕事の話はしないようにしている。僕は両親を誇りに思う。妹のことも愛しているし、声を大にして、親への愛情を語りたいんです」ときっぱり。タイトルにかけて「父親に対して“生意気”だった時はありますか」と聞かれると、「皆さんに『反抗期はあったか』と聞かれるんですが、反抗できると思いますか?」と逆質問で返し、笑いを誘った。

 10月30日に陣幕親方(元幕内・富士乃真)の娘で、1歳上の一般女性(23)と結婚したことを発表した。公私共に充実の1年。今年の漢字の一字には「愛」を挙げた。「愛情をたくさんいただいた。批判の声も愛だと思う」と花田。失敗や批判、孤独を恐れず、使命のために生きる姿は父・貴乃花親方そのもの。「あまり(読者の)年齢層を考えないで書いたので、むかつく方の方が8割くらいいると思う。怒りでも喜びでも、作品というものは、感情が動くことが一番の評価だと思う。読んでいただくことがありがたい。多くの方に手にとって見てほしい」と呼びかけた。

 この日、鳥取県警に書類送検された元横綱・日馬富士関(33)の暴行問題に関して、貴乃花親方は沈黙を続けたままだ。「お父さんにかけたいひと言はありますか?」という質問が飛んだが、関係者が制止。苦笑しながら会場を後にした。

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