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ラミレス監督も目を丸くしたDeNA・細川は“清宮級”の怪物スラッガー?

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↑DeNA・細川

 あまりにも衝撃的なデビューだった。DeNAのドラフト5位・細川成也外野手(19)は、10月3日の中日戦(横浜)でいきなり5番に座ってスコアボードを直撃するプロ初打席アーチを放てば、翌4日の同戦でも逆方向に2試合連続となる決勝弾。宮崎フェニックス・リーグ参加の予定を変更して、現在はCSメンバー入りをかけた最終テストを受けている最中だ。

 パワーはケタはずれだ。茨城・明秀学園日立高時代、練習メニューとは別に2日に1度の筋トレを自主的に行っていた。「数値が上がっていくのが楽しみで、チームメートと競い合ってました」と細川。ベンチプレスはMAX130キロ、スクワットは同230キロという、高校生では破格の数値を計測したという。ラミレス監督が「日本人でこんなパワーヒッターは見たことがない。アレックス・カブレラ(元西武)のようだ」と目を丸くするのも無理はない。

 私はこの高卒新人スラッガーを「清宮級のスラッガーかもしれない」と見ている。

 高校通算63本塁打。これは、元西武、巨人の大久保博元が水戸商時代に記録した52本の茨城県最多記録を更新したとも言われている。それだけでも十分にすごいのだが、今秋ドラフトの目玉、早実・清宮幸太郎内野手は111本。数字を並べれば、確かに見劣りするが、細川のすごさはその内訳に隠されている。

 1年時は公式戦でベンチ入りできず、本塁打は練習試合で打った2本だけ。1年の冬に急成長を遂げ、2年春にレギュラーを獲得。そこから61発を量産しているのだ。しかも、2年秋は部内の不祥事で公式戦の出場を辞退しているにもかかわらず、だ。

 通常、通算本塁打の上位に名を連ねる選手は入学直後の1年春からレギュラー入りし、3年夏までの2年あまりをかけてアーチを積み重ねていくもの。ちなみに、清宮は1年秋までに22本打っている。1年時から活躍していれば、2年秋の公式戦に出場していれば、ということを考えたら、さらには、2年春以降の急激な成長曲線を考慮に入れたら、高校通算100発くらいに相当する実力の持ち主だと見ていいのではないか。

 もちろん、まだまだ粗さは残る。知名度も低い。だが、一発長打の魅力は何物にも代え難い。短期決戦を勝ち上がるには、ラッキーボーイの存在も必要だろう。細川は今季、イースタンで10本塁打を記録しているが、うち5本は9月に放ったものだ。急ペースで成長を遂げている“清宮級”の怪物スラッガーが、2年連続のCSに臨むラミレスDeNAの秘密兵器になるかもしれない。(記者コラム・片岡 泰彦)

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