↑新記録がかかる巨人・マギー
1日にセ・リーグ4位が決定し、CS(クライマックス・シリーズ)進出を逃して事実上の終戦となった巨人。今季は残すところ、3日のヤクルト戦(神宮)の1試合のみとなった。順位が決まってしまったが、見所はある。マギーのセ・リーグ新記録、シーズン48二塁打の達成が最終戦にかかっているのだ。
9月27日の中日戦(東京D)で2006年の福留(中日=現阪神)に並ぶセ・リーグタイの47本目の二塁打を放った。試合後に助っ人は「シーズン中に個人の数字を振り返ることはしないが、終わった時に誇れる記録だと思う」と語った。
背番号33は海の向こうでも記録を打ち立ててきた。大リーガーを多数輩出している名門・カリフォルニア州立大フレズノ校出身。「学生の時は30数試合くらいかな。連続安打の大学リーグ記録を持ってるよ」と胸を張った。プロ入り後は、ブルワーズで2010年に9打席連続安打の球団記録を樹立した。
ともに今でも破られていない記録だというが「特別な感情はないよ」と言い切る。「現役を引退した後、誰かに聞かれた時に話のタネになればいいかな」とニヤリ笑った。「チームが勝てばそれでいい」というのが記録に執着しない理由だ。
シーズン当初は環境の変化で減りやすい体重のことを考え、あえて2013年の楽天時代よりも4、5キロほど“増量”した状態で来日した。他チームのスコアラーからは「明らかに太ってるし、あれじゃあダメだろう。楽天の時よりも怖くない」という声が聞こえていたが、ここまでの活躍を見ればマギーの用意周到さが分かる。
体重は約100キロあるが、思ったより鈍足ではない。巨体を揺らしヘッドスライディングを見せるなど、積極的な走塁も見せている。伊藤トレーニングコーチは「チームの野手だと真ん中くらい。決して遅くはないです。20メートルのタイム走では毎回計測する度に上がっていますよ」と証言する。
マギー自身も「打った瞬間にまず二塁を狙う。一塁で止まると、ヒット2本じゃないとかえって来られないけど、二塁までいけば単打1本でかえって来られる」と話す。あくまで「チームの得点につながる」という意識が前提にあるが「一つでも先の塁へ」との心意気が、少なからず二塁打量産に関係しているはずだ。
3割1分4厘の打率は首位打者争いをするDeNA・宮崎(3割2分2厘)と差を広げられてしまったが、“ミスター・ダブル”として最後までファンを沸かせる活躍をしてもらいたい。神宮の杜(もり)で新記録達成の瞬間が見られるか、目が離せない。(記者コラム・長井 毅)
1日にセ・リーグ4位が決定し、CS(クライマックス・シリーズ)進出を逃して事実上の終戦となった巨人。今季は残すところ、3日のヤクルト戦(神宮)の1試合のみとなった。順位が決まってしまったが、見所はある。マギーのセ・リーグ新記録、シーズン48二塁打の達成が最終戦にかかっているのだ。
9月27日の中日戦(東京D)で2006年の福留(中日=現阪神)に並ぶセ・リーグタイの47本目の二塁打を放った。試合後に助っ人は「シーズン中に個人の数字を振り返ることはしないが、終わった時に誇れる記録だと思う」と語った。
背番号33は海の向こうでも記録を打ち立ててきた。大リーガーを多数輩出している名門・カリフォルニア州立大フレズノ校出身。「学生の時は30数試合くらいかな。連続安打の大学リーグ記録を持ってるよ」と胸を張った。プロ入り後は、ブルワーズで2010年に9打席連続安打の球団記録を樹立した。
ともに今でも破られていない記録だというが「特別な感情はないよ」と言い切る。「現役を引退した後、誰かに聞かれた時に話のタネになればいいかな」とニヤリ笑った。「チームが勝てばそれでいい」というのが記録に執着しない理由だ。
シーズン当初は環境の変化で減りやすい体重のことを考え、あえて2013年の楽天時代よりも4、5キロほど“増量”した状態で来日した。他チームのスコアラーからは「明らかに太ってるし、あれじゃあダメだろう。楽天の時よりも怖くない」という声が聞こえていたが、ここまでの活躍を見ればマギーの用意周到さが分かる。
体重は約100キロあるが、思ったより鈍足ではない。巨体を揺らしヘッドスライディングを見せるなど、積極的な走塁も見せている。伊藤トレーニングコーチは「チームの野手だと真ん中くらい。決して遅くはないです。20メートルのタイム走では毎回計測する度に上がっていますよ」と証言する。
マギー自身も「打った瞬間にまず二塁を狙う。一塁で止まると、ヒット2本じゃないとかえって来られないけど、二塁までいけば単打1本でかえって来られる」と話す。あくまで「チームの得点につながる」という意識が前提にあるが「一つでも先の塁へ」との心意気が、少なからず二塁打量産に関係しているはずだ。
3割1分4厘の打率は首位打者争いをするDeNA・宮崎(3割2分2厘)と差を広げられてしまったが、“ミスター・ダブル”として最後までファンを沸かせる活躍をしてもらいたい。神宮の杜(もり)で新記録達成の瞬間が見られるか、目が離せない。(記者コラム・長井 毅)