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肌身で感じた女優生命の危機…斉藤由貴は不倫&ウソ会見で何を失ったのか?

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↑8月3日の会見で不倫関係を否定した際の斉藤由貴

 こんなにヒンヤリとした空気が流れる会見は久しぶりだった。

 20日に東京・渋谷のNHKに約80人の記者を集めて行われた放送総局長会見。NHKの番組制作、編成のトップ・木田幸紀放送総局長は、その女優の名前が出たとたん、苦笑いを浮かべた。

 「斉藤由貴さん出演番組の今後は?」―。8月3日、「週刊文春」で50代開業医の男性とのダブル不倫疑惑を報じられた斉藤由貴(51)。その日のうちに釈明会見を開いたまでは良かったが、その場で「(男性は)家族がみんな、お世話になっているお医者さん。(男女の関係とか)そういうことではありません」と断言。「そういうことを聞かれること自体が…」と逆ギレまでして見せた。

 しかし、9月12日発売の写真誌「FLASH」に男性とのキス写真、続報として男性が斉藤のものと思われる下着をかぶった写真まで掲載されるに至って急転、謝罪文を各マスコミ宛てにFAX。「先日の会見では、本当のことをお話できず、誠に申し訳ありませんでした」と男女関係を認め、3日の会見内容が“ウソ”だったことを認めた。

 それを受けての、この日の質問。NHK幹部の返答は冷ややかそのものだった。10月5日に放送予定だったBSプレミアム「ザ・プロファイラー~夢と野望の人生~」(木曜・後9時)は斉藤が「オードリー・ヘップバーン」について語る内容だったが、急きょ「明智光秀」の回に差し替えられた。

 木田総局長は「今回、ドラマなどで女優として何かを演じていただいたのではなく、あくまで俳優ではない形の出演。役柄ではなく、斉藤さん個人として意見を求めている形の出演です。現在のこの状況の中、放送するのはどうかと考え、総合的に判断して差し替えました」と厳しい表情で言い切った。

 女優として役柄の“仮面”をかぶった斉藤のNHK画面への登場はOKでも「一個人・斉藤由貴」としての画面出演は現在の泥沼のような状況の中では許されないということ。同番組はあくまでオードリー・ヘップバーンについて、斉藤が思いを語る内容。そのプライベートの素顔、考えまで否定するかのような発言には一瞬、ヒヤリとした。その一方で、泥沼不倫騒動の渦中にいる女優への番組制作の総責任者としての静かな怒りがじわじわと伝わってきた。

 木田総局長だけではない。続出した斉藤関連の質問に対するひな壇に並んだNHK幹部の返答から感じたのは、冷ややかな雰囲気だった。斉藤は来年の大河ドラマ「西郷(せご)どん」出演も決まっていた。北川景子演じる後の篤姫の教育係・幾島という重要な役柄。当然、「大河への出演はどうなるのか?」という質問も飛んだ。

 同局幹部は降板などは否定した上で「厳しい意見は視聴者から数多くあった」と明かした。記者からの「どのような内容の意見が?」という質問には、苦笑しながら「内容は明かせませんが、数多く厳しい意見が届きました」と繰り返した。

 そして、21日、NHKは斉藤の「西郷どん」降板を発表した。

 20日の会見に出席したNHK側のほとんどが男性。番組制作に長年、携わってきた人間たちの表情には、自分たちが手塩にかけて送り出そうとしている番組の制作を足踏みさせた形の斉藤への不信感がにじみ出ているように感じた。

 これは言い過ぎかも知れないが、91年の尾崎豊さん、93年の川崎麻世と過去にも2度、不倫スキャンダルがあったにも関わらず、3児の母となった現在も「女性であること」をやめない斉藤への戸惑いもあったのではないかと想像してしまう。

 ニッポン放送「オールナイトニッポン MUSIC10」の無期限出演休止に続く今回の番組差し替え。会見でついた一つのウソで斉藤が女優として、仕事人として、一人の人として失ったものは、とてつもなく大きい。それは、言葉にするなら、女優として制作者との間に絶対に必要な「信頼」。女優としていい仕事をすれば、信頼は戻ってくるか? 事はそう簡単ではない。不倫の上に堂々とウソを重ねた斉藤は今、女優としての汚名返上のチャンスさえ奪われようとしている。(記者コラム・中村 健吾)

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