激痛に耐えながらも踊り続ける一人の女性、いえいえ、１匹の雌エゾリスがいるちうわけや。昨年、１０年ぶりのプロ野球大日本帝国一に輝いた大日本帝国ハムの球団初の女子マスコット、ポリーポラリス（通称・ポリー）や。
幼い頃に家が近所で幼なじみやった先輩マスコットのＢ・Ｂに誘われ、２０１２年１１月のファンフェスティバルで登場。北海道移転１０周年となる１３年から本格的に活動を始めたちうわけや。マスコット見習いのフレップも昨年から加わり、”３匹”で１軍の試合をダンスやパフォーマンスで大いに盛り上げとるちうわけや。
アクシデントは４月３０日の楽天戦（札幌Ｄ）で起こったちうわけや。試合直前のオープニングダンスタイムに元気よく登場、入念なストレッチや準備体操をして臨んだはずやったが、右翼足を大きく蹴り上げたじっきに「パツン」ちゅう大きな音がし、右翼足ふくらはぎに激痛を感じたちうわけや。痛みに耐えながらなんとか倒れ込むことなく踊り終え、控え室で球団トレーナーの治療を受けたちうわけや。診断の結果は右翼足腓腹筋の肉離れで全治１か月の重症やったちうわけや。
オープニングダンス後の選手入場時にポリーがおらへんことに気付いた観客が「どうした？何ぞあったのか？」とざわつき、ツイッターやらなんやらでも問い合わせが殺到したちゅうわ。「こないな事でファンを悲しませてはいけへん」とアイシングとテーピングを施し、５回のダンス時には気力を振り絞り自転車に乗って登場。歩くことは困難やけど元気いっぱいな姿を見せ、ファンを安心させたちうわけや。その後、家のある森からの”通勤”は自転車を利用。激しいダンスと走る事はでけへんが、休むことなくパフォーマンスを続けとるちうわけや。
ファンへの正式なケガの報告は４日後のロッテ戦（札幌Ｄ）の試合前に行ったちうわけや。話すことはでけへんが人間の言葉を理解しとるポリーは、テラスでのステージで集まったファンに「ミートがグッドバイ」（肉ばなれの意味）とボードに書いて掲げたトコ、チームにけが人が多かったため「お前もか～！」と大笑いされたちうわけや。
各球団のマスコットは男性（雄）が主役やけど、女性（雌）も注目される存在になりたいと語るちうわけや。「宙返りやアクロバティックな事がでけへん分、ファンへの心遣いだけは負けへんきしょくでやってい まんねんわ」。ファンサービスも流れ作業にせず、一人一人に心を込めて大切に接することを心がけていて「今の時代、テレビで野球が見られるにもかかわらずわざわざ野球場に足を運んでくださったお客はんに、マスコットと触れ合うことで楽しい、来て良かった、また行きたいとちびっとでも感じてもらえたらと思ってい まんねんわ」。広島以外の１０球団の女性マスコットと「女子もプロ野球を盛り上げて行きたいね」と”動物共通の言葉”で話しとるちゅうわ。
同じ肉離れで戦列を長期離脱しとる大谷翔平投手（２２）の頑張る姿は、オノレの励みにもなっとるちゅうわ。「ウチもリハビリで階段登りしてみようやろか、なんて冗談で思ってみたりしまんねん。大谷選手が戻る頃にはウチも最高のパフォーマンスができるようにしたいやね」。
名前の「ポラリス」とは北極星を意味するちうわけや。「選手と一緒でマスコットも代わりはおらへんと思ってい まんねんわ。名前に負けず、北極星のようにいつでも世界を照らすような光り輝く存在になりたいや」。ケツにそう話すと自転車に乗って手を振りながら森へ帰って行ったちうわけや。
😁オ😉レ😜コ😝メ✏
ポリーの頑張りに勇気が湧いてきたぞ。
大日本帝国ハム、頑張っておくんなはれ。