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【巨人】坂本、侍なめんな!韓国にトドメの2点適時二塁打

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↑韓国代表との練習試合6回1死二、三塁、坂本勇が左翼に適時二塁打を放つ(カメラ・小林 泰斗)

 ◆練習試合 巨人4―0韓国代表=特別ルール=(19日・沖縄セルラースタジアム)

 WBC日本代表の巨人・坂本勇人内野手(28)が19日、同韓国代表との練習試合(那覇)に「3番・遊撃」で先発出場し、1点リードの6回にダメ押しの2点適時二塁打を放った。相手投手は、韓国左腕3本柱の一人。3月開幕の本大会では2次ラウンド(R)で激突する可能性があるが、前哨戦で宿敵を撃破した。急ピッチで最終調整を進める背番号6に、きっかけとなる一打が生まれた。(晴れ、気温20度、観衆1万5000人)

 風穴をこじ開けるような鋭いライナーは、左前で弾んだ。坂本勇は、少しだけ安心したように息を吐き出した。「チャンスだったので、結果としてタイムリーになってよかった。ファーストストライクの変化球を、タイミングよく振れた」。1点リードの6回1死二、三塁。車雨燦(チャ・ウチャン)の1ボールからの内角スライダーをはじき返した。大きく跳ねた打球が左翼手の頭上を越える間に2者が生還(記録は2点二塁打)し、韓国代表にトドメを刺した。

 日本は第1、2回WBCを連覇したが、第1回では1勝2敗、第2回では3勝2敗と激闘を展開。坂本勇にとっても因縁の相手となった。15年のプレミア12。1次Rでは3打数2安打1本塁打をマークしたが、準決勝での再戦では、犠飛で打点を挙げながらも3打数無安打。チームは3点リードの9回に試合をひっくり返され、初代王者の夢を絶たれた。

 来月開幕のWBCでは、そのライバルと決勝R進出をかけた2次Rで対戦する可能性がある。この日、坂本勇が打ち砕いた車雨燦(LG)は昨季の国内リーグで12勝6敗。15年には最多奪三振を獲得し、韓国の左腕3本柱の一人に数えられる。背番号6は「相手投手よりも、自分のスイングを心がけた」と振り返ったが、データ収集とともに、相手に嫌なイメージを植え付けたはず。練習試合とはいえ宿敵撃破で“予行”は完了した。

 7回守備から交代すると、球場に隣接する室内練習場へ直行。カーブマシンを約30分間打ち込んだ。この日まで、紅白戦を含む実戦4試合では13打数2安打。フォームが固まりきっていないというが、試合を視察した侍ジャパンの稲葉打撃コーチからは「しっかりタメもできている。絶対に修正できるから大丈夫」と声をかけられた。18日の練習後には、アテネ五輪で日の丸を背負った高橋監督からも「焦りすぎてもいい方向にはいかない。チェックポイントだけ意識すればいい」と背中を押してもらった。

 23日からの宮崎合宿まで1週間を切った。坂本勇は「あまり感じが良くないというのが、正直なところ。時間を有効に使いたい。焦りながら、焦りすぎずにやっていく」と悩める胸の内を明かす。だが指揮官は「大きな大会に行くわけだから、『不安なのは分かるよ』という話はした。もともと、よく考えて練習する選手。こちらはできる範囲で彼が要求するものを与えて、本人がきっちりやってWBCに行ってくれればいい」と信頼している。苦境をはねのけ、大一番で大仕事をやってのけるのが坂本勇人だ。(尾形 圭亮)

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