↑チェンジアップの握りで投球練習をする沢村
巨人の沢村拓一投手(28)が5日、今季から取り組む新球チェンジアップをブルペンで解禁した。捕手が立った状態ながら、力強い直球との緩急で進化した姿を披露。昨年セーブ王となったが、抑えのポジションは確約されていない。新球挑戦は新外国人・カミネロらとの厳しい競争を勝ち抜く決意の表れで、「頭一つ、二つ抜けていかないといけない」と“新化”を誓った。
直球と同じような軌道からストンと落ちた。沢村がブルペンでチェンジアップを初披露。ブレーキがかかった新球で球速差をつけ、新たな世界観を表現した。「(マウンドと本塁間の)奥ゆきを使って打者のタイミングを外すことができればいいと思っています」。捕手を務めた宇佐見を「低めにスッと沈んでくる感じでした」とうならせた。
昨年は63登板で37セーブを挙げ、セーブ王のタイトルを獲得した。だが、夏場以降は苦戦。右足の足底腱(けん)膜断裂の激痛もあったが、レベルアップの必要性を痛感した。自問自答を繰り返し、打者の目線を変えられるチェンジアップに注目。「使えたら大きい。今は握りをいろいろ変えながら試しているところです」。150キロ台の速球、140キロ台のスプリットに、緩急という新たな武器が加わった。
首脳陣は今季、守護神を競わせて決める方針。新外国人の164キロ右腕・カミネロ、マシソン、西村らライバルは多い。2年連続30セーブ以上の沢村はもちろん有力候補だが、本人に慢心はない。「監督も結果至上主義とおっしゃっている。自分が投げるポジションは自分で確立していかないといけない」とアピールする覚悟を胸に、ハワイ自主トレから取り組んできた。
今キャンプ、ブルペンでは捕手が立った状態での投球を続けている。体調は万全、肩も仕上がっているが「下半身主導で腕を振って投げられるようにしていきたい」と慎重にフォームを確認。結果が求められる実戦に向け、目的意識を持って練習する姿が印象的だ。
今後は捕手が座り、打者との対戦でチェンジアップがどのような効果を発揮するかを確かめる。「プロの世界は競争。頭一つ、二つ抜けていけるようにしないといけない」。投球の幅が広がったニュー沢村が、9回のマウンドをつかみにいく。
(片岡 優帆)
◆チェンジアップ 投手によってさまざまな握り方がある。球をわしづかみにするように握るものや、親指と人さし指で「丸」を作るようにして投げる“サークルチェンジ”と呼ばれるものがある。軌道もさまざまで、縦にストンと落ちるタイプもあれば、オリックス・金子のように落差はほとんどつけず、直球と同じ腕の振りで球速差をつけるタイプもある。
巨人の沢村拓一投手(28)が5日、今季から取り組む新球チェンジアップをブルペンで解禁した。捕手が立った状態ながら、力強い直球との緩急で進化した姿を披露。昨年セーブ王となったが、抑えのポジションは確約されていない。新球挑戦は新外国人・カミネロらとの厳しい競争を勝ち抜く決意の表れで、「頭一つ、二つ抜けていかないといけない」と“新化”を誓った。
直球と同じような軌道からストンと落ちた。沢村がブルペンでチェンジアップを初披露。ブレーキがかかった新球で球速差をつけ、新たな世界観を表現した。「(マウンドと本塁間の)奥ゆきを使って打者のタイミングを外すことができればいいと思っています」。捕手を務めた宇佐見を「低めにスッと沈んでくる感じでした」とうならせた。
昨年は63登板で37セーブを挙げ、セーブ王のタイトルを獲得した。だが、夏場以降は苦戦。右足の足底腱(けん)膜断裂の激痛もあったが、レベルアップの必要性を痛感した。自問自答を繰り返し、打者の目線を変えられるチェンジアップに注目。「使えたら大きい。今は握りをいろいろ変えながら試しているところです」。150キロ台の速球、140キロ台のスプリットに、緩急という新たな武器が加わった。
首脳陣は今季、守護神を競わせて決める方針。新外国人の164キロ右腕・カミネロ、マシソン、西村らライバルは多い。2年連続30セーブ以上の沢村はもちろん有力候補だが、本人に慢心はない。「監督も結果至上主義とおっしゃっている。自分が投げるポジションは自分で確立していかないといけない」とアピールする覚悟を胸に、ハワイ自主トレから取り組んできた。
今キャンプ、ブルペンでは捕手が立った状態での投球を続けている。体調は万全、肩も仕上がっているが「下半身主導で腕を振って投げられるようにしていきたい」と慎重にフォームを確認。結果が求められる実戦に向け、目的意識を持って練習する姿が印象的だ。
今後は捕手が座り、打者との対戦でチェンジアップがどのような効果を発揮するかを確かめる。「プロの世界は競争。頭一つ、二つ抜けていけるようにしないといけない」。投球の幅が広がったニュー沢村が、9回のマウンドをつかみにいく。
(片岡 優帆)
◆チェンジアップ 投手によってさまざまな握り方がある。球をわしづかみにするように握るものや、親指と人さし指で「丸」を作るようにして投げる“サークルチェンジ”と呼ばれるものがある。軌道もさまざまで、縦にストンと落ちるタイプもあれば、オリックス・金子のように落差はほとんどつけず、直球と同じ腕の振りで球速差をつけるタイプもある。