巨人の新外国人、ケーシー・マギー内野手（３４）＝タイガース＝が１日、あいさつ代わりの豪快フリー打撃を披露した。１４０メートル弾を含む計５発。４番候補は「いい当たりがもっと増えていけばいいね」とさらなるペースアップを予告し、１１日に予定されている紅白戦（サンマリン）出場にも意欲を見せた。
スタンドの観客だけでなく、グラウンドにいた首脳陣やナインも息をのんだ。マギーのバットに弾かれた打球は風にも乗り、サンマリンスタジアムの左翼席へと次々に飛び込んでいった。
「いい当たりもあれば、そうじゃない当たりもあった。キャンプが進むにつれて、いい当たりがもっと増えればいいね」
午後一番のフリー打撃。カーブマシンではサク越え１本だったが、打撃投手が相手になった途端、ギアを上げた。１０スイング目で左翼中段に放り込むと、１９スイング目は左中間最上段へ。推定飛距離１４０メートルの特大弾をたたき込んだ。２４スイングで４発。カーブマシンと合わせて５発のサク越えで、４番候補の力を見せつけた。
楽天在籍時の１３年は打率２割９分２厘、２８本塁打、９３打点をマークし、日本一の立役者となった。４年たっても、破壊力は健在だった。高橋監督は「最初の印象どうのこうのじゃない。もう少し時間を見てだね」と慎重だったが、村田ヘッドコーチは「マシンではタイミングが合っていなかったけど、打撃投手になってから確率が上がったね。さすがやな。普通、初日はファウルとかミスショットが多いものだけど」と絶賛した。
巨人を日本一へ導くために、オフから入念に準備してきた。走り込みやウェートトレなどの体作りに加え、実技練習も消化。ティー打撃だけでなく、友人に打撃投手を務めてもらい、生きた球を打ち返す練習も繰り返してきた。「ブランクもあるし、足の小回りなど、鍛錬していかないといけない」。今後の調整プランを明かすとともに、１１日に予定されている紅白戦出場にも意欲を見せた。
青島神社への参拝では、絵馬に「Ｈａｐｐｉｎｅｓｓ＋Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐ」と記し、カタカナで「マギー」と添えた。練習中は長野や村田らと笑顔で談笑するなど、早くもチームに溶け込んだ様子。「初日を無事に終えることができてよかった。また日本で野球ができる喜びを感じたよ」とＭ砲。覇権奪回へ、巨人は強力な大砲を手に入れた。