↑[写真]4月1日のWWEデビュー戦に向け、渡米前の中邑に単独インタビューを行った
米国のプロレス団体WWEへの入団が決まった中邑真輔。2月22日に行われた会見では、3月下旬に渡米し、フロリダ州オーランドにある育成施設「WWEパフォーマンスセンター」に合流、そして現地時間4月1日(日本時間2日)に「NXTテイクオーバー:ダラス」でサミ・ゼインとの試合でリングデビューすることが発表された。
新天地への準備真っ最中という中邑に単独インタビュー。現在の心境などを聞いてみた。
↑[写真]2月22日の会見でWWE正式入団を発表し、渡米に向けての準備をしていると話す中邑
――1月末で新日本プロレスを退団し、現在は渡米の準備中かと思います。その間、試合などはない状態ですが、コンディションはいかがですか?
しっかりオフが取れるから、体が回復してくれてありがたいですね。
――新日本では年間スケジュールも詰まっていたと思いますが、長いオフを取るのは久しぶりですか?
どうでしょうかね? 新日本プロレスの年間スケジュールにおいては、G1が終わったら長い休み、お正月が終わったら長い休みがあるので、まとまった休みは取りやすいんですよね。
逆にWWEに行ってしまうと、ガチっとスケジュールが決まってしまうので、これまでオフの間にしていた世界遺産への旅、『世界の車窓から』のような旅はしずらいかなと……。これはやばいぞと思っていますけど、でもそれもチャレンジだと思っていますね(笑)。
――現在はどんな準備をされていますか?
引っ越しの準備をしているぐらいですね。あとは、コスチュームの制作とか、入場曲とかはずっと打ち合わせをしています。現地の人間とすり合わせながらイメージをだんだん近づけていく作業を、向こうからしたら毎晩毎晩、僕からしたら毎朝毎朝、連絡を取っていますよ。コスチュームに関しては自分で作るので、思い通りにできるんで。あ、だからと言って、僕がミシンを使うわけではないですよ。
英語のレベルは「2歳児ぐらい」!?
↑[写真]コスチューム、入場曲もイメージに近づいてきたと本人は話す
↓
――4月1日にデビュー戦が決まりました。スケジュールが決まってから気持ちに変化はありましたか?
そうですね。(決まってから)「まだ1カ月もあるわ」と思っていたら、もうそんなにない状況になっていますね。だから、早く引っ越しの作業を終わらせないとと思っているぐらいです。
――会見の時は、日常会話は問題ないという話はしていましたが?
そうですね。2歳児ぐらいの英語は話せると思いますからね(笑)。プロレスラーって基本言語は英語なんですよ。
――それはメキシコなどの国でもそうなんですか?
そうですね。だからいろいろな外国人選手が新日本プロレスや日本のプロレス界にいましたが、誰一人、日本語をしゃべってないでしょ? 何十年もいるのにですよ! スコット・ノートンなんて何十年もいたのに、「ビール下さい」と「暑い」しか知らないんですから(笑)。
まあ、日本のプロレスは米国から来ていますから。ベーシックは英語というところなんですよね。プロレスラーの醍醐味は「鞄一つで世界中」というところがあるんで、世界に出て日本語しかしゃべりませんというのは、話にならないですね。それはレスラーだったら、ある程度取得しないといけないものです。
――そこは意識せずとも、身についていると?
あと僕は、日本人レスラーとつるむことが少なくて、ロス道場時代から、別にそうせざるを得なかったこともあるし。日本に来る外国人選手だったり、やっぱり世界への好奇心があったから、コミュニケーションを取って、国の文化や人となりを知るように喋っていました。
その場その場で対処していく
↑[写真]無駄な心配をしていてもしょうがない。その場その場で困難は乗り越えていく
↓
――外国人とは積極的にコミュニケーションを取ってきたんですね。
ただいかんせん、ちゃんと英語を勉強したことがない。だから上司と話す場合、ギャグの言えない上司がいるわけじゃないですか? ふざけられないなと。そのあたりの英語がね。
それこそ「ヘイ、メン! ワッツ アップ?」みたいなあいさつをしたら殴られますからね(笑)。だからちゃんとした英語はどれだっけっていうのはあります。
――トレーニングセンターでは新日本プロレスでともに戦ったフィン・バロール選手(プリンス・デヴィット)やヘッドコーチのマット・ブルームさん(ジャイアント・バーナード)らがいると思いますが、その選手らが教えてくることは?
あいつらも結構適当ですからね(笑)。メールでやり取りをしていても、文法なんてぐちゃぐちゃですから。まあそれで通じるからいいんですけど。それこそ普通にメールで最新のスラングとか使ってきますからね。直訳できねーよって。
でも無駄な心配をしてもしょうがないかなと。そういうところは、その場その場で対処していかないといけないから。
まずはコンディションを整える
↑[写真]試合に向けては「あえてのノープラン」と話す中邑。米国のリング上でどんな戦いをしてくれるか今から楽しみだ
↓
――さて、これからリングを変えて戦っていくわけですが、新日本でも多くの外国人選手と戦ってきました。今後は今まで以上に様々な選手と戦っていくわけですが、どのような戦いをしていきたいと思っていますか?
何も決めてないですね。というか、決めないですね。その現場に行って、状況を見てからだと思います。だから自然と、僕は人と同じものを好まないので、それからだんだん自分が形成されていくと思います。もちろんベースは変わらないし、「これが中邑真輔」というのはあるのですが、こうじゃなきゃだめだとは決めていないです。だから、その瞬間瞬間のフィーリングだと思うから、そこから自分で行動すると思います。
――その状況に置かれてから自分の色を考えると。
そうですね。用意周到に準備していって、それができるかどうかは分からないですし、自分はまだ現場に立っていないわけですだから。一番最初に立つ、ダラスのデビュー戦の空気を味わった瞬間に、多分、バチンとやろうと思います。
まあ格好よく言っていますが、ノープランです(笑)。あえてのノープランですけど。
――新日本時代も基本は同じような感じだったのですか?
だからそこで自分の頭を柔らかくしないといけないんですよ。状況状況に合わせ、対戦相手のコンディションもあるので。だから、まずは自分の体が思う通り動くようにコンディションを整える。だからコンディションを整えることばかり考えていますね。
――それは日々のトレーニングの中で気を付けて整えていると?
やりたいことができるためにコンディションを整える。それは精神衛生上もそうだし、体調管理もそうです。それこそ明日がデビュー戦だっていう日に、焼肉食って、ラーメン食って、ケーキを食おうとは思わないですよね? そのあたりはやりすぎず、体が思い通りに動くような持って行き方をしますね。
――デビュー戦だからといって緊張せず、自然体で臨むということですね。
それが一番いい方法だと思っていますから。現時点で想像でしかないこと、ダラスの会場がこんなんで、対戦相手がこんなんで、いちいちそんなことを想像していてもしょうがない。それはここまで培ってきた中邑真輔がどう対処するか。そこは対処したい方法で、体を動きやすい状態に持って行くだけですね。
――最後にWWEファン、そして日本で応援するファンに、メッセージをお願いします。
何がためにWWEに来たのかというのは、まだ見ぬ世界を感じたいという部分。もうそれは「アドベンチャー」ですよ。冒険なんですよ。自分と一緒にその冒険を楽しんで欲しいですね。
皆さんも中邑真輔の活躍を見てくださいね。
米国のプロレス団体WWEへの入団が決まった中邑真輔。2月22日に行われた会見では、3月下旬に渡米し、フロリダ州オーランドにある育成施設「WWEパフォーマンスセンター」に合流、そして現地時間4月1日(日本時間2日)に「NXTテイクオーバー:ダラス」でサミ・ゼインとの試合でリングデビューすることが発表された。
新天地への準備真っ最中という中邑に単独インタビュー。現在の心境などを聞いてみた。
↑[写真]2月22日の会見でWWE正式入団を発表し、渡米に向けての準備をしていると話す中邑
――1月末で新日本プロレスを退団し、現在は渡米の準備中かと思います。その間、試合などはない状態ですが、コンディションはいかがですか?
しっかりオフが取れるから、体が回復してくれてありがたいですね。
――新日本では年間スケジュールも詰まっていたと思いますが、長いオフを取るのは久しぶりですか?
どうでしょうかね? 新日本プロレスの年間スケジュールにおいては、G1が終わったら長い休み、お正月が終わったら長い休みがあるので、まとまった休みは取りやすいんですよね。
逆にWWEに行ってしまうと、ガチっとスケジュールが決まってしまうので、これまでオフの間にしていた世界遺産への旅、『世界の車窓から』のような旅はしずらいかなと……。これはやばいぞと思っていますけど、でもそれもチャレンジだと思っていますね(笑)。
――現在はどんな準備をされていますか?
引っ越しの準備をしているぐらいですね。あとは、コスチュームの制作とか、入場曲とかはずっと打ち合わせをしています。現地の人間とすり合わせながらイメージをだんだん近づけていく作業を、向こうからしたら毎晩毎晩、僕からしたら毎朝毎朝、連絡を取っていますよ。コスチュームに関しては自分で作るので、思い通りにできるんで。あ、だからと言って、僕がミシンを使うわけではないですよ。
英語のレベルは「2歳児ぐらい」!?
↑[写真]コスチューム、入場曲もイメージに近づいてきたと本人は話す
↓
――4月1日にデビュー戦が決まりました。スケジュールが決まってから気持ちに変化はありましたか?
そうですね。(決まってから)「まだ1カ月もあるわ」と思っていたら、もうそんなにない状況になっていますね。だから、早く引っ越しの作業を終わらせないとと思っているぐらいです。
――会見の時は、日常会話は問題ないという話はしていましたが?
そうですね。2歳児ぐらいの英語は話せると思いますからね(笑)。プロレスラーって基本言語は英語なんですよ。
――それはメキシコなどの国でもそうなんですか?
そうですね。だからいろいろな外国人選手が新日本プロレスや日本のプロレス界にいましたが、誰一人、日本語をしゃべってないでしょ? 何十年もいるのにですよ! スコット・ノートンなんて何十年もいたのに、「ビール下さい」と「暑い」しか知らないんですから(笑)。
まあ、日本のプロレスは米国から来ていますから。ベーシックは英語というところなんですよね。プロレスラーの醍醐味は「鞄一つで世界中」というところがあるんで、世界に出て日本語しかしゃべりませんというのは、話にならないですね。それはレスラーだったら、ある程度取得しないといけないものです。
――そこは意識せずとも、身についていると?
あと僕は、日本人レスラーとつるむことが少なくて、ロス道場時代から、別にそうせざるを得なかったこともあるし。日本に来る外国人選手だったり、やっぱり世界への好奇心があったから、コミュニケーションを取って、国の文化や人となりを知るように喋っていました。
その場その場で対処していく
↑[写真]無駄な心配をしていてもしょうがない。その場その場で困難は乗り越えていく
↓
――外国人とは積極的にコミュニケーションを取ってきたんですね。
ただいかんせん、ちゃんと英語を勉強したことがない。だから上司と話す場合、ギャグの言えない上司がいるわけじゃないですか? ふざけられないなと。そのあたりの英語がね。
それこそ「ヘイ、メン! ワッツ アップ?」みたいなあいさつをしたら殴られますからね(笑)。だからちゃんとした英語はどれだっけっていうのはあります。
――トレーニングセンターでは新日本プロレスでともに戦ったフィン・バロール選手(プリンス・デヴィット)やヘッドコーチのマット・ブルームさん(ジャイアント・バーナード)らがいると思いますが、その選手らが教えてくることは?
あいつらも結構適当ですからね(笑)。メールでやり取りをしていても、文法なんてぐちゃぐちゃですから。まあそれで通じるからいいんですけど。それこそ普通にメールで最新のスラングとか使ってきますからね。直訳できねーよって。
でも無駄な心配をしてもしょうがないかなと。そういうところは、その場その場で対処していかないといけないから。
まずはコンディションを整える
↑[写真]試合に向けては「あえてのノープラン」と話す中邑。米国のリング上でどんな戦いをしてくれるか今から楽しみだ
↓
――さて、これからリングを変えて戦っていくわけですが、新日本でも多くの外国人選手と戦ってきました。今後は今まで以上に様々な選手と戦っていくわけですが、どのような戦いをしていきたいと思っていますか?
何も決めてないですね。というか、決めないですね。その現場に行って、状況を見てからだと思います。だから自然と、僕は人と同じものを好まないので、それからだんだん自分が形成されていくと思います。もちろんベースは変わらないし、「これが中邑真輔」というのはあるのですが、こうじゃなきゃだめだとは決めていないです。だから、その瞬間瞬間のフィーリングだと思うから、そこから自分で行動すると思います。
――その状況に置かれてから自分の色を考えると。
そうですね。用意周到に準備していって、それができるかどうかは分からないですし、自分はまだ現場に立っていないわけですだから。一番最初に立つ、ダラスのデビュー戦の空気を味わった瞬間に、多分、バチンとやろうと思います。
まあ格好よく言っていますが、ノープランです(笑)。あえてのノープランですけど。
――新日本時代も基本は同じような感じだったのですか?
だからそこで自分の頭を柔らかくしないといけないんですよ。状況状況に合わせ、対戦相手のコンディションもあるので。だから、まずは自分の体が思う通り動くようにコンディションを整える。だからコンディションを整えることばかり考えていますね。
――それは日々のトレーニングの中で気を付けて整えていると?
やりたいことができるためにコンディションを整える。それは精神衛生上もそうだし、体調管理もそうです。それこそ明日がデビュー戦だっていう日に、焼肉食って、ラーメン食って、ケーキを食おうとは思わないですよね? そのあたりはやりすぎず、体が思い通りに動くような持って行き方をしますね。
――デビュー戦だからといって緊張せず、自然体で臨むということですね。
それが一番いい方法だと思っていますから。現時点で想像でしかないこと、ダラスの会場がこんなんで、対戦相手がこんなんで、いちいちそんなことを想像していてもしょうがない。それはここまで培ってきた中邑真輔がどう対処するか。そこは対処したい方法で、体を動きやすい状態に持って行くだけですね。
――最後にWWEファン、そして日本で応援するファンに、メッセージをお願いします。
何がためにWWEに来たのかというのは、まだ見ぬ世界を感じたいという部分。もうそれは「アドベンチャー」ですよ。冒険なんですよ。自分と一緒にその冒険を楽しんで欲しいですね。
皆さんも中邑真輔の活躍を見てくださいね。