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【巨人】吉川光、由伸監督の就任2年目Vへ“初っちゃん伝説”再現

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↑宮古島での自主トレを公開、真っ青な空の下でダッシュを繰り返した吉川光

 昨年11月に日本ハムからトレード移籍した巨人の吉川光夫投手(28)が“初っちゃん伝説”の再現を誓った。7日、沖縄・宮古島での自主トレを公開。昨年12月に死去した元巨人投手の加藤初氏(享年66)がつけた背番号「21」を託された左腕は、トレード直後の76年に長嶋巨人を初優勝に導いた大先輩のような救世主になる決意を明かした。移籍1年目の今季に向け、「例年の倍」という走り込みを披露。41年前の加藤氏同様、就任2年目の指揮官に初Vを届ける覚悟を示した。

 新しい自分を探し求めるように、吉川光は走った。ゆったりと時を刻む宮古島で、投手の原点とも言える鍛錬に時間を割いた。「プロ1年目と同じ気持ちでやろう、と。走れる時に量を走って、キャンプからアピールする準備をしたい」。早朝から昼過ぎまで2度のランニングを含めて約5時間。新天地にかける左腕は、荒い呼吸を響かせ一心不乱に走り込んだ。

 午前7時半。朝日を浴びて、宿舎を飛び出した。ランニングで約40分、たっぷり汗をかき、足腰に負荷をかけてから球場へ向かった。ウォーミングアップを終えると、休む間もなくセンター~ポール間を24本。「例年の倍は走っています」と自負する表情に、移籍1年目への決意がにじんだ。

 新たに背負う栄光の背番号が吉川光を突き動かす。巨人の21番は高橋一三、宮本和知、高橋尚成ら歴代の左腕エースに加え、昨年12月に亡くなった加藤初氏が15年間つけたナンバーとして知られる。「期待を込めて21にしていただいている」と球団の思いを受け止めた。

 中でも、41年前の加藤氏とは境遇が重なる。西鉄で新人王に輝いた同氏は75年オフに関本、玉井とのトレードで伊原とともに巨人入り。移籍1年目の76年に15勝(4敗)を挙げ、就任2年目の長嶋監督に初Vを贈った。球の速さなどにミスターがほれ込んで、先発だけでなくリリーフも託した。4月の広島戦ではノーヒットノーランも記録するなどV字回復を果たし「初優勝できたのは『初っちゃん(はっちゃん)』の活躍があってのもの」と指揮官が振り返るほどの活躍だった。

 12年パ・リーグMVPの実績を持つ吉川光は大田、公文との2対2トレードで石川とともに巨人に入団。さらに、由伸監督は76年のミスター同様、現役引退即監督就任を経て2年目を迎える。Vの使者となった先輩の功績に触れ、左腕は「自分もそうなれるように頑張りたい」と誓った。

 負けん気の強さを内に秘め「鉄仮面」と呼ばれた加藤氏のように、強気の姿勢でセ界に挑む。球場の違いから本塁打が出やすいとされるセ・リーグ対策について、「外ばかりで打たれるくらいなら内角で攻めていく」。パワーピッチャーの自負をのぞかせ、「同じ打たれるなら勝負して打たれたい」と言い切った。

 元旦から関東近郊で練習を行い、宮古島自主トレ2日目のこの日は遠投、ノック、ウェートなど濃密メニューを消化。「1年間ローテを外れず、2ケタ以上勝ちたい」。ミスターを男にした21番の伝説を再現し、今年は吉川光が由伸監督を男にする。(宮脇 央介)

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