↑椎名桔平と根津甚八さん(右)
29日午後に亡くなった俳優・根津甚八さん(享年69)の訃報に接し、多くの映画、舞台などで共演した俳優・椎名桔平(52)が、お悔やみのコメントを寄せた。
「訃報を聞いてから涙が止まりません。そのまま想(おも)いを綴(つづ)ります。根津甚八さんは僕にとって、ただただ憧れの人でした。石井隆監督の映画「ヌードの夜」(1993年)が根津さんとの出会いでした。
根津さんが在籍された劇団『状況劇場』の流れをくむ『新宿梁山泊』に僕が在籍していたご縁もあり、初対面で『憧れです』と申し上げたこともあったのでしょうか、それ以来、本当の弟のごとく可愛(かわい)がっていただきました。いろんなことを教わりました。
『役者は世阿弥が著しているように、現実と虚構の狭間(はざま)をゆらゆらと生きるものだよ』
『生き様が芝居に繋(つな)がるんだよ』
『お前はもっと力を抜いて』
『体の姿勢は大事だぞ』
『本当にそれでいいのか』
また、涙が出ます。止まらないままです。『その後の仁義なき戦い』(79年)、『さらば愛しき大地』(82年)をご自宅で見せてくれましたね。その際の役作りも踏まえながら。宝物として大事にしまってあります。
晩年、お会いさせていただくことは叶(かな)いませんでしたね。根津さんの気高さは、僕にとって生涯の指標となるでしょう。
根津さん、僕らにも計り知れないほどの張り詰めた役者人生だったと思いますが、天国ではゆったりとお芝居を楽しんでください。僕は大丈夫です。演技に困った時には、根津さんの言葉を思い出しますから」
29日午後に亡くなった俳優・根津甚八さん(享年69)の訃報に接し、多くの映画、舞台などで共演した俳優・椎名桔平(52)が、お悔やみのコメントを寄せた。
「訃報を聞いてから涙が止まりません。そのまま想(おも)いを綴(つづ)ります。根津甚八さんは僕にとって、ただただ憧れの人でした。石井隆監督の映画「ヌードの夜」(1993年)が根津さんとの出会いでした。
根津さんが在籍された劇団『状況劇場』の流れをくむ『新宿梁山泊』に僕が在籍していたご縁もあり、初対面で『憧れです』と申し上げたこともあったのでしょうか、それ以来、本当の弟のごとく可愛(かわい)がっていただきました。いろんなことを教わりました。
『役者は世阿弥が著しているように、現実と虚構の狭間(はざま)をゆらゆらと生きるものだよ』
『生き様が芝居に繋(つな)がるんだよ』
『お前はもっと力を抜いて』
『体の姿勢は大事だぞ』
『本当にそれでいいのか』
また、涙が出ます。止まらないままです。『その後の仁義なき戦い』(79年)、『さらば愛しき大地』(82年)をご自宅で見せてくれましたね。その際の役作りも踏まえながら。宝物として大事にしまってあります。
晩年、お会いさせていただくことは叶(かな)いませんでしたね。根津さんの気高さは、僕にとって生涯の指標となるでしょう。
根津さん、僕らにも計り知れないほどの張り詰めた役者人生だったと思いますが、天国ではゆったりとお芝居を楽しんでください。僕は大丈夫です。演技に困った時には、根津さんの言葉を思い出しますから」