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担当記者が見た、DeNA・熊原と力士との熱い交流

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↑7月20日のヤクルト戦で5回2失点のプロ初勝利を挙げ、ラミレス監督(左)から祝福されるDeNA・熊原健太

 まもなく師走だというのに、端正な顔は真っ黒に日焼けしていた。16日から4日間、取材に訪れたDeNAの奄美・秋季キャンプ。「元気にやってますよ!」。久しぶりの再会に、笑みを交えながら話してくれたのは、昨季ドラフト2位・熊原健人投手(23)だ。

 入団1年目の今季。“神主投法”という独特なフォームで話題を呼んだが、2月に春季キャンプの実戦でボークを指摘され、フォームを修正。「新しいフォームを身につけるのに苦しんでしまった」。故障もあり、今季はプロ初勝利を挙げたが、その1勝どまり。即戦力で活躍するという理想通りにいかず、悔しい1年を過ごしたのは、大きな“ファン1号”も同じかもしれない。

 今年1月7日。東京・両国のちゃんこ店に連れ出した。2時間ほど鍋をつつき、席もお開きとなろうとしていた、その時だった。「DeNAの熊原さんですよね」と声をかけてきた大男がいた。頭は、まげ姿。濱天聖という大相撲の力士だった。

 錣山部屋に所属する当時19歳、序ノ口の若手力士は、年に何試合もハマスタ観戦に通う大のベイ党。入寮を翌日に控えた熊原はメディアの露出も少なかったが、顔を見ただけでピンと来たのだという。「自分も力士をやってます。応援しているので、頑張ってください!」と握手を求められ、2ショットで写真を撮った。

 「こんな風に声をかけられたのは初めてです。うれしいです」。熊原はプロ野球選手になった実感を、偶然にも同じプロの世界で戦う“先輩”から感じ、新たな活躍の舞台に飛び込んでいった。しかし、濱天聖は今年7月に膝の手術を受け、2場所連続で休場中。復帰に向けて励んでいるという。

 どちらもまだ20代前半の若手。厳しい勝負の世界、すべてうまくいく訳ではないが、これから飛躍できる年齢でもある。熊原は現在、チェンジアップを新球として取り組み、成長を求めて今オフには台湾ウィンターリーグに渡る。「チェンジアップも、いい感じで使えている。取り組んでいるものを試して、手応えをつかんで来たいです」と前を向いた。

 偶然の出会いを果たした2人が、1軍と幕内の第一線でスポットライトを浴びて、スポーツニュースで再び“競演”を果たすような活躍を楽しみに見守りたい。

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