Quantcast
Channel: Mr.NPB&MLB&NEWS
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2517

ドラゴンズ番記者の忘年会で発表される「流行語大賞」今年はオーナー発言か

$
0
0

イメージ 1

↑中日・白井オーナー

 頭を悩ませている。毎年、スポーツ紙の中日ドラゴンズ担当が呉越同舟で互いの健闘をたたえ合う忘年会。宴もたけなわなタイミングで発表される「流行語大賞」は、スポーツ報知の記者(つまり私)がセレクトする。例えば2014年は、落合博満GM(62)の「その任にあらず」。現職就任直後、春季沖縄キャンプ1日目を終えた感想を聞こうと群がった報道陣を「俺に聞くな」と一蹴し、続けて放った言葉だ。文句なしの大賞だった。

 しかし今年はグランプリ候補が数多い。甲乙つけがたいと来ておる。しかも全て同じ人物が発したと来ておる。

 いやしかし、この「〇〇と来ておる」は流行(はや)ってるなあ。「ようやっておる」とか「閥を作っておる」や「代わりはいくらでもおる」の「おる」シリーズが派生した。

 そのほかに、「曰(いわ)く言い難しだ」「みっともないことはやめてくれということだ」「メンツが丸つぶれだ」「魑魅魍魎(ちみもうりょう)もいいところだ」「反落合派の勝利だ」などの「だ」シリーズも捨てがたい。

 そう、中日ドラゴンズとスポーツ報知の両方を愛する読者の皆様はご存じの方も多いはず。これらは全て、竜の総帥・白井文吾オーナー(88)の名ゼリフだ。

 プロスポーツチームのオーナーとして世界最高齢だとも噂(うわさ)される同氏。8月9日に谷繁元信前監督(45)が解任された直後から、報道陣は夜討ち朝駆けで自宅前に張りついたのだが、基本的には全ての取材に応じ、矍鑠(かくしゃく)とした口調で質問に答えてくれた。

 年の功に裏打ちされた語彙(ごい)や経験談は驚くほど豊富で、40歳過ぎの若造記者(!?)はひれ伏すばかり。しかも“敵性メディア”のスポーツ報知が相手でもサービス精神たっぷりで、興に乗ると話をちょっぴり盛ってくれたりもする。

 ある夏の盛りのこと。小笠原道大2軍監督(43)の1軍監督就任の可能性を尋ねた。すると白井オーナーは「お風呂屋に行っても『今度は小笠原だってね』ってオバサンたちが言っとるそうだなあ。こないだチラッと聞いた」とニヤニヤ。別にオーナーが銭湯の壁に張りついて女風呂の様子に聞き耳を立てていた訳ではない。次期監督についての報道が過熱し、プロ野球に疎い名古屋のオバサンたちでさえ「次の監督はガッツらしい」と世間話していた当時の状況を例えたのだ。

 おそらく落語の「浮世風呂」や、「番組が始まると女湯がカラになる」などといわれた昭和20年代のラジオドラマ「君の名は」のエピソードが下敷きになって、即座に「噂話=女湯」という公式が浮かんだに違いない。残念ながら谷繁氏は「大事な人! 忘れたくない人! 忘れちゃダメな人!」ではなかったようだ。

 ストーブリーグも落ち着いてきた。目下、担当記者の関心事は、来年1月末で任期が切れる落合GMの去就。果たしてオーナーは「君の前前前季(のオフ)から僕は、君を雇いはじめたよ」と言わんばかりに再契約するのだろうか。そして来季も新たな流行語を発信してくれるのだろうか。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2517

Trending Articles